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高校奨学金の滞納159億円…原資不足の懸念も

読売新聞 6月17日(金)17時1分配信

 都道府県などが高校生らに貸与する高校奨学金の返済滞納総額(累計)が、2014年度末時点で約159億円に上ったことが読売新聞の調査でわかった。

 高校では授業料無償化などの負担軽減策が取られているが、非正規雇用の拡大や長く続いた就職難で、奨学金を返済できない人が多いとみられる。都道府県に対する国の支援も14年度末で終了しており、奨学金に充てる資金の不足を懸念する声も出ている。

 高校奨学金事業はかつて日本育英会(現・日本学生支援機構)が行っていたが、05年度、特殊法人改革で移管され、都道府県や財団法人などが運営している。

 読売新聞が各都道府県の運営主体に14年度の貸与・滞納状況を取材したところ、同年度は全国で14万人に373億円(1人平均約26万円)を貸与していた。

 同年度末時点の滞納総額(累計)は、159億3500万円。大阪府が60億5800万円で全体の38%を占め、続いて福岡県が13億3500万円、東京都で10億8100万円だった。

最終更新:6月17日(金)17時57分

読売新聞

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