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2013-10-30

古代の剣は、剣と同じぐらい柄が長かった…なんで?(里中美智子「マンガ古典文学 古事記」より)

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この前、図書館で里中美智子氏の「マンガ古典文学 古事記」を借りて読みました。

古事記 壱: 創業90周年企画 (マンガ古典文学シリーズ)

古事記 壱: 創業90周年企画 (マンガ古典文学シリーズ)

日本古典が親しみやすい形で甦る!第1弾!

日本古典文学の名作をベテラン漫画家原典に沿ってビジュアル化する新シリーズ! 第1期として奈良・平安・鎌倉期の7作品10巻を刊行。各ベテラン漫画家ならではの漫画化で古典作品の魅力が倍増!読み応えと格調のある内容で、大人の古典鑑賞、入門に最適!

シリーズ第一弾として、昨年1300年紀を迎えた日本誕生ロマン『古事記』を、世界神話伝承を描いてきた里中満智子が、2巻立てで漫画化。その<壱>として、「この世の始まり」「天の岩屋戸」「八俣大蛇」「大穴牟遅」「根之堅州国」「大国主神」「国譲り」「天孫降臨」「木花之佐久夜毘売」「山幸彦海幸彦」「豊玉毘売」「神武東征」「天皇誕生」「欠史八代」など収録。巻末寄稿/竹田恒泰

巻末寄稿(笑)


はともかく。

自分古事記を話のドラマチックさや、何より論理性や整合性という部分から見て、あんまり評価して無いというか興味が無い。才能ある新人の持ち込み原稿、みたいなイメージで。ただ、知っておきたいという意欲も無くは無いので、とりあえず目を通した、という感じ。

やっぱり話のところどころが、キン肉マン男塾なみに整合性がなかった(笑)

しかし、それをずっと言っててもしょうがない。

この作品では、ストーリーを何章か語ったあと、著者の里中氏がエッセイ的に語るマンガが挿入されています。実はそっちのほうが面白かった。

性と生のタブー、死と復活のタブーなどを背後にしめし、またギリシャ神話南洋神話などとの比較も面白いイザナギイザナミ神話に関して……諸星大二郎が「暗黒神話」(だったかな?)や「ヒルコ」でさまざまに書いたね。

その話で、里中美智子氏はここに着目する。

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「怒っていても おそれていても まず愛を告げる…いいなあ。」


このほか天孫降臨大国主のクニ譲り、土蜘蛛・・・などを、背後の史実権力闘争)などを推測する史学的議論も含めて紹介していてそれぞれ面白いが、こんな議論がありました。

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ふーん、つかが握りこぶし10個分ぐらいに長い剣ね……

やはり武器というものも進化の過程を辿っていくものだろうから、昔の剣は扱いにくく、その後の剣のほうが使いやすかったんだろう。

にしても、なんのためにそんなに柄が長かったのだろう?

素人考えでは、柄が長ければ「なぎなた」的に使えたんだろう、と思う。なぎなた最強説はいまだに幻想とともに語られる。また、ある意味では槍的に使える、という…。そういうことであったのかなあ。

こんなところにも興味を持つ里中氏はさすがベテラン

奈良王朝大和王朝古代マンガもたくさん書いているから、そういうところも着目するんだろうな。

わむわむ 2013/10/30 09:32 私は武器については素人同然なので大雑把なことしかいえませんが、いわゆる「刀」と「薙刀」の中間的存在に「長巻」という武器があります。もうちょっというと長巻は「刀身を延長したために普通の柄では使いづらくなったため柄も伸ばした超ロングソード」であり、薙刀は「刀身はそのままに柄だけを伸ばしたブレード槍」といったところでしょうか(歴史的登場の順序は除きます)。柄が長いことが貴族の証明みたいな装飾的意図ではないとしたら、「刃が長いと柄も長くしないと使いづらい」というのはけっこう大きな理由ではないでしょうかね。

シスシス 2013/10/30 21:13 サイバラがインドネシアの反体制暴動を故鴨志田氏と取材した時に書いた「独裁政府を倒せと叫ぶのは超金持ちの子供である大学生、それに向かい合うのは貧しく他に選択肢がなかった機動隊員」日本でも安保の時も今も同じだし、天野と山形の差はそこへの想像力なんでしょうね