オートファジーはいわば体内のリサイクル活動のようなもの。この現象は病気とも密接に関連しており、原因不明とされてきたパーキンソン病の解明に繋がるのではないかと研究が進んでいる。
もし受賞するならば、弟子にあたる東京大学教授の水島昇氏(49歳)との共同受賞が予想されるだけに注目だ。
名城大学終身教授の飯島澄男氏(76歳)は「化学賞」の候補者として、毎年のように名前が挙がる。飯島氏が発見した「カーボンナノチューブ」はまさに夢の素材。炭素で構成されており、アルミニウムの半分の軽さで、ダイヤモンドの2倍の硬さをもち、銅の1000倍も電気を通しやすい特徴をもっている。
「将来、実現が期待される宇宙エレベーターでは、宇宙と地球を繋ぐケーブルが必要です。このケーブルの素材として、現状唯一使えると考えられているのがカーボンナノチューブなのです」(竹内氏)
日本人による自然科学三賞の制覇が目の前に迫ってきた。
「週刊現代」2015年1月2日・9日合併号より
関連記事
-
中国のテクノロジーを侮るな! 世界のリーダーたちは誰も"チャイナリスク"を口にしない(2015.12.20)
-
研究者としてうまくやっていくのに必要な「研究以外」のノウハウとは?(2015.12.18)
-
ノーベル物理学賞・梶田隆章 「地の底でトロッコに乗った下積みの日々」(2015.11.07)
- 汚れた東京五輪、裏金疑惑の真相〜渦中の「キーマン」が核心を語った!(2016.06.17)
- いま話題の水素水、本当に体にいいのか? 第一人者を直撃したところ…(2016.06.17)
- 自動車「燃費達成率ワーストランキング」!~「カタログ燃費」とはこんなに差があります(2016.06.16)
- 聖徳太子が歴史から消える日~ 『世界一受けたい授業』河合敦さんが教える、日本史教科書のミステリー(2016.06.16)
- 現役医師が実名で証言する「アブない薬」 〜売れている薬の半分以上は、飲み続けないほうがいい(2016.06.15)
- 「固定資産税」払いすぎが全国で続発中〜役所から「高額請求書」が届いたらココを見よ!(2016.06.15)