中国では始皇帝の命を受けた徐福という人物が日本人の祖先であるという説を信じている人も少なくない。日本人と中国人の外見が良く似ていることは誰もが認める事実だが、中国メディアの今日頭条は11日、日本人は中国人の末裔なのかどうかというテーマについて論じる記事を掲載した。

 記事は「今日の日本人は縄文人と弥生人の混血であり、渡来人の血もいくらか混ざっている」と主張、「縄文人はシベリアから、弥生人は中国の東北地方及び朝鮮半島から、さらにインドシナ半島と中国雲南から海を渡った人や、中国の中原地区から海を渡った人もいる」と主張した。

 続けて、「日本人は中国古代の人の血統を持っている」と主張。しかし「日本人は中国人の末裔であると言うことはできない」と説明、その理由として「日本人に流れる中国人の血は多くはない」という点を指摘した。

 日本人のルーツに関する学説は数多く存在する。仮にこの記事の説明が100%正しいとした場合、日本人のルーツに関するこの情報は中国と日本との関係改善に役立つと言えるだろうか。

 人種が全く違っても友好的な関係を築いている民族はたくさん存在する。また同じ民族であっても人種制度の壁が互いに偏見を生じさせるという状況も存在する。日本と中国の場合、国家レベルでの関係改善は簡単ではないとしても、個人レベルでは相手を1人の人間として認め敬意を持ち、自分と相手の間に壁を作らないようにすることが大切だと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)