傘をささない女=「努力できないブス率」が、かなり高い

去る、第7ブスで「ブスは私たちに四季を伝えてくれる貴重な存在」とお伝えしました。なので、「ブス図鑑」は季節感を大切にしています! じめじめと陰鬱になりがちな、この時期ですが、雨上がりの虹のように偶然見ることのできるラッキーブスもいるので、気を抜いてはいられませんね。


「自己責任派vs.神からの贈り物派」のブス論争は、ヤバイ

今回のテーマは「梅雨ブス」である。

誰も気づいてないと思うが、本コラムは月イチで季節ネタを入れるという縛りがあるのだ。しかし、6月といったら「梅雨」か「祝日がない」ことぐらいしか思い浮かばない。
「ブス」と「祝日がない」では、テーマとしてあまりにもお通夜ムードすぎる。明るい話題になる気がしない。よって、消去法での「梅雨ブス」である。

しかし、梅雨だからなんだというのだ。いくらブスでも、春夏秋冬くらい平等にやってくるし、梅雨だからといって特別変わったことなんてねぇし、カビも生えねぇよ。と、自慢の天パーを3倍ぐらいに膨張させながら主張してしまいそうだが、実際、雨の日に見られるブス要素というのもある。

世の中には「ブス論争」という、リアル戦争の次に、やめておいた方がいい戦いがある。
「ブスなのは努力不足なせいだ」という、ブス自己責任派と「ブスは、どうあがいてもブス。ブスをどうにかしようとするのは天災に抗うのと同じ」という、ブスは神からの贈り物派との戦いである。

この戦いの凄惨なところは、参加者がブス当人だけではなく、美人、さらには男までもが「努力しないからブスなんだ」とか「ブスは何やってもブス」などと言っているところである。
これは「悪いが、ブス以外は出て行ってくれないか」と言わざるを得ない。

この二つの主張に関しては、両方正しいとしか言いようもなく、努力して改善されるブスもいれば、人智の及ばぬブスもいる(※個人の感想です)という、何よりも炎上を恐れている、屁ライターの腰抜けコラムみたいな結論しか出せないが、確かに両方いるのだ。

そして、「努力しないからブス」に関しては、雨の日の所作一つ見ただけで、それだとわかるものである。

ブスは顔のパーツの整理整頓が苦手

世の中には、傘をささない人間というのがいる。

土砂降りの雨の中、傘もささずに、走りもせず、あたかも雨など降っていないかのように、水埃をあげながら歩いて来るブスがいたとしたら、カッコいいので逆にプラス二億点だ。
しかし、そういう時ではなく、例えば車から降りて、建物までの数十メートルの距離。さした方が良いが、ささなくてもちょっと濡れるだけの状況で、傘をさすか、ささないかだ。

そして、ささない女は「努力できないブス」である率が、かなり高い。
何故、ささないかというと「面倒だから」である。
この「面倒くさい」という感情こそが、あまたの女をブスに変えてきた撃墜王なのだ。

それくらいのことで、と思うかもしれないが、「ちょっとぐらいなら雨に濡れてもいい」と思っているということは、「ちょっとぐらいなら炎天下の中、日焼け止めも塗らずに外に出てもいいよね」「コンビニぐらいパジャマで行ってもOK」「ゴミ出しぐらいパンイチでもよくね?」と思っている、ということである。

こういうタイプは、毎日コツコツ「BP(ブスポイント)」を稼いでいるので、たとえ元がブスでなくても、残念な感じになりがちである。

それに、「面倒くさがり」「だらしない」女というのは、ただブスな女よりも、よほどのことがない限り、交際相手や配偶者にしない方がいい。

確かに、ブスは顔のパーツの整理整頓は苦手かもしれない。だが、部屋に弁当ガラを関東ローム層のように積み上げ、そこから大量の〝テラフォーマー〟を生み出してしまう女よりは、〝テラフォーマー〟そっくりだけど、整頓ができる女と暮らした方がいいだろう。おまけに言葉も通じる。

だらしなさはわかりにくいが、ブスはサービス問題

しかしこのような、だらしなさというのは、パッと見ではわからないことも多い。

「立派な指毛をたくわえている」「袖口にカピカピの米粒がついている」「パンイチである」等、わかりやすくだらしない女もいるが、服装も化粧もバッチリなのに、家はゴミ屋敷という女もいるし、上質なものを身に着け、センスのいい北欧家具を使ったシンプルな部屋に住んでいるが、それらは全部リボ払いで買っている女もいる。

さらに、部屋も身なりも綺麗で、金銭感覚もまともだが、下半身だけは「誰でも土足で上がってOK」というぐらい片付いてない女もいる。
正直、そういうだらしなさは、すぐにはわからないもので、実際に交際ないし結婚して初めて発覚する場合も少なくない。

それに比べれば、ブスなんてサービス問題かというくらいわかりやすい。文字通り、一目でわかる。
カワイイと思っていたのに、化粧を取ったらブスだった、ということはあるかもしれないが、最初にブスだと思った女は大体変わらずブスであり、「ブスだと思って付き合ったのに、3ヶ月経ってブスではないことが判明した。騙された」などということは、ほぼない。その点では、JISマークをつけていいほど、品質保証されている。

美の追求とは、日々の積み重ねであり、面倒くささとの戦いである。生まれながらの美貌を持った女でさえ、面倒くささに負けたが故に、その美貌を早期に失ってしまうこともある。

まずは、少しの雨でも傘をさし、少しの外出でも日焼け止めを塗ったり、日傘をさすことからでも始めよう。だが、ここですぐに、カワイイ高級傘を買ってしまうのもダメだ。

新しいことを始めようとする時、まず最初に高い道具を買い、すぐに使わなくなるのが、典型的だらしない女の特徴であるし、そういうタイプは初回でその傘を電車に寄贈して帰るのである。

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ブス図鑑

カレー沢薫

「ブスに厳しいブス」と自負し、ブスのことになると、どこまでも熱くなりすぎるカレー沢薫さん。この連載コラム「ブス図鑑」は、漫画『アンモラル・カスタマイズZ』発売時の販促として「1日1ブス」を掲げ、読む者に涙と笑いを与えた同名の特設ブログ...もっと読む

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コメント

norikof あー……あ、あー…… 約1時間前 replyretweetfavorite

tou_baru 〝テラフォーマー〟そっくりだけど、整頓ができる女と暮らした方がいいだろう。でも顔の整理整頓はできない。それがブス。 約1時間前 replyretweetfavorite

dolotachan |カレー沢薫 @rosia29 https://t.co/G0zx2qU7t0 >「ブスは顔のパーツの整理整頓が苦手」この言葉の破壊力 約1時間前 replyretweetfavorite

chaliapin10 ぎゃふん!数メートル面倒という理由で傘は持ち歩かずアーケードを信頼し家ではテラフォマー問題に悩んでいる 約1時間前 replyretweetfavorite