関西電力高浜原子力発電所３、４号機（福井県高浜町）を巡り、大津地裁（山本善彦裁判長）は17日、３月に同地裁が出した運転差し止めの仮処分決定に対して関電が申し立てた執行停止を却下する決定をした。関電側が仮処分決定の取り消しを求めた異議の審理は既に終えており、異議審の決定も早ければ今夏に出る見通し。
高浜３、４号機の運転を差し止める仮処分を求めていたのは滋賀県内の住民。今回と同じ山本裁判長が３月９日、運転差し止めの仮処分決定を出した。
関電は翌10日、稼働中だった３号機を停止させる一方、決定の取り消しを求める異議とともに、効力を止める執行停止を併せて申し立てていた。異議審の審理も山本裁判長が担当している。
３月の仮処分決定は、過酷事故や地震の対策などについて「危惧すべき点がある」などと判断、この日の決定も同様の結論を導いた。