引用:http://cdn.liginc.co.jp/wp-content/uploads/2014/12/3244.jpg
日本を代表するクリエイティブディレクター佐藤可士和さんについて
ぼくなりのコメントを交えつつまとめました。
佐藤可士和さんについて
佐藤可士和(さとうかしわ)さんは、博報堂でデザイナー・アートディレクターを務め、2000年に独立し、「サムライ」を設立。アートディレクターとして活躍し、近年はクリエイティブディレクターとして活動されています。情熱大陸や仕事の流儀なテレビや雑誌によく出てるのでご存知の方も多いのではないでしょうか。広告代理店出身のご自身がまさに「アートディレクター」「クリエイティブディレクター」を広告しているといえます。
佐藤可士和「サムライ」
佐藤可士和さんが設立した会社名は、「サムライ」。「可士和」の「士」から来ています。外国人と会った時に漢字の意味を尋ねられ「士=samurai」と答えていたそうです。この「サムライ」というネーミングは、佐藤さんを象徴するコンセプトだと思います。「キレのある潔さ」。これがすべてに現れています。コンセプトメイクがさすがです。
佐藤可士和さんの代表作
STEPWGN
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引用:http://tdctokyo.org/jpn/wp/wp-content/uploads/2010/07/sato_kashiwa_01.jpg
極生
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引用:http://www.designboom.com/wp-content/uploads/2014/01/kashiwa_sato_interview_161.jpg
引用:http://www.jagda.or.jp/awards/kamekura/04/img/img01.jpg
今治タオル
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ヤンマー
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セブンイレブン
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引用:http://www.schaft.net/n00bs/diary_img2011/7-11_PB_logo.jpg
ユニクロ
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引用:http://twitter-trend-blog.com/wp-content/uploads/2013/05/%E5%8A%A0%E5%B7%A5_UNIQLO_01.jpg
「佐藤可士和」自身のブランディングがうまい。
代表作がどれも大胆でシンプルなデザインで、印象が強く記憶に残る仕事ばかりです。一見、誰でもできそうなデザインで簡単そうに見えますが、実はこれを仕事でやるのがどんなにスゴイことか。
たくさんのブランディングを手がけているが、「佐藤可士和」のブランディングが一番うまいとぼくは思います。非常に、彼のキャラクターが明快です。好きなものがハッキリしていて嫌いなものも想像できる。テレビやメディア露出も非常に多いのですが、常に人にどう見られるかを意識している。さらにキャラククターも終始一貫しています。
佐藤可士和のキャラクター
・病的なまでの几帳面さ
・大胆でシンプルな潔さ
雑誌で幾度となく彼のオフィスが紹介されてきました。まさにサムライのように潔くシンプルなんです。
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引用:http://www.minimalism.tokyo/wp-content/uploads/2015/02/20080629022946.jpg
佐藤可士和の著書
著書も多数書かれており、それも彼のキャラクターらしいもので、ブランディングになっています。
佐藤可士和の超整理術
著書1冊目。デザイン、アートディレクションの本と思いきや、まさかの実用書。「超整理術」が佐藤可士和のブランディングになっている。うまい。本の内容はこうできたらいいなぁと思うが、価値観が違う自分はマネできなかった。この本を参考に、自分なりの方法を見つけるほうがいいと思いました。
佐藤可士和の打ち合わせ
社内の無駄な打ち合わせをなくして、効率化するためのノウハウ本。
この本、すごくよかったです。
佐藤可士和のクリエイティブシンキング
まだ読めてないのですが、よくあるクリエイターの自慢本になってないとamazonのレビューになったので期待しています。
大貫卓也との関係
佐藤可士和さんが影響を受けた人物、アートディレクター大貫卓也。佐藤さんは、大貫卓也さんに憧れて博報堂に入社しました。入社当初は、大阪勤務になってしまい落ち込んだらしいのですが、その後、東京勤務になり大貫さんのチームに入りました。広告制作の打ち合わせ中、大貫さんに「なぜ?」「なぜ?」質問ばっかりしてキレられたりしていたそうです。
いわば師弟関係なのですが、広告機能を最大化するという目標は同じなのですが、やり方がまったく違います。
佐藤さんは大貫さんの反動で自分はこうなったと言っています。
大貫さんは「本質とは何か?」を死ぬほど考えぬき、クオリティを最大化するスタンス。
佐藤さんは「本質とは何か?」を、「これでいいじゃん?」みたいなスタンス。
ほぼ日での糸井さんと佐藤さんの対談記事で、大貫さんを「トンチ系」っていっていて、ぼくはディスっている気がして大丈夫かな(笑)って思いました。
大貫さんを目指しても同じ方向にいっても勝てないとわかっているので、佐藤さんは自分の方向を見つけたのでしょう。
これまで大貫卓也さんがスタンダードだった広告制作において、それを「否定する」「疑う」というのはすごくいいポジショニングだと思いました。
佐藤可士和パッシング
クリエイターとして目立つ存在ですので、ネットでデザインに対するパッシングも一部あります。「GU」のロゴのタイポグラフィがだめだ。とか、セブンイレブンのコーヒーメーカーのUI(ユーザーインターフェース)がわかりにくいとか。
「GU」ロゴ論争
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http://news.mynavi.jp/news/2013/03/06/074/images/001.jpg
「GU」は錯視調整がされてないところを揚げ足とられているのだが、佐藤さんのスタンスなのでありじゃないかと思いました。たしか、錯視調整とか全くせず、データ上の数値を優先しているとどこかで読んだ。確かに違和感は出ているものもあるが、ある意味では佐藤さんらしい潔いスタンスとも思えました。
「セブンイレブン」コーヒーメーカー論争
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引用:http://blog.marketing.itmedia.co.jp/kurosu/after1.jpg
これは「L」「R」ボタンが明らかにわかりにくいので、やってしまった感があります。世界観構築を優先しすぎてしまった失敗と言わざるをえない。そもそも、購入フローがわかりにくかったりとセブンイレブン側の責任もある。有名がゆえにネットで叩かれまくってしまった。デザイナーとしては誰もが陥るポイント。反面教師にしたい。元のデザインは見にくかったが、ラベルはそれはそれで「醜い」。
まとめ
佐藤可士和とは・・・
・自身のブランディングがうまい。
・すべてにおいて一貫している。
・あらゆるメディアの露出によって、アートディレクションを広告した。
・デザインがシンプルでインパクトがある。
・大貫卓也と違う手法を用いた道を築いた。
先にも書いたが、佐藤可士和さんのような仕事はデザイナーはやりたい人が多いと思うが、なかなかできるものじゃない。これはデザイナーになって社会に出た人はすぐにわかる。学生の頃ならマネできます。社会でクライアントがいてたくさん人が関わるプロジェクトで、ここまで潔いデザインができるのが本当にすごい。まさに「サムライ」である。
それでは、また。
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