【コラム】韓国生活の最大の悩みは高過ぎる家の保証金

【コラム】韓国生活の最大の悩みは高過ぎる家の保証金

2016年06月16日15時20分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  2年間住んだ家の契約期間が先週で終わり、引っ越しをした。韓国に来てから9年間、引っ越しを10回以上もしている。国ごとに住居方式、住宅の形態、不動産市場の規則が異なる点はおもしろい。

  欧州の大学生や若い会社員は一戸建てやマンションを借りてできるだけ多くの人と一緒に暮らし、家賃を分担することが多い。これは悩みを抱えることになったりもする。お互い性格や生活スタイルが合えば家族のような雰囲気で楽しく過ごすことができるが、一緒に暮らす人が掃除をしなかったり、騒がしかったり、性格が合わなかったりすれば、他のところに引っ越しするしかない。このためルームシェアの相手を探すことは大企業の面接より難しく慎重に行われる。

  男性同士が一緒に暮らせば、家があっという間に汚くなる。女性同士が暮らせば家は清潔だが、争い・嫉妬・誤解のために雰囲気が悪くなりやすいという。したがってお互いプライバシーと空間を尊重しながら異性の友人同士がシェアをして暮らすのが一番良い方法だと考える。

  私もイタリアではそのような環境で生活した。そして23歳の時に韓国に来てみると、若者は主に1ルーム・2ルームなどで一人で暮らしていた。一人で暮らすのは気楽だろうが、イタリアでは一緒に食事して対話をする人が必要なうえ広い共用空間を望むため、、ワンルームに対する需要はない。

  ワンルームにも暮らし、韓国の友人とシェアもしたが、結婚が決まって初めてまともな家に暮らすことになった。その時もイタリアとは文化的な違いが大きかった。初めて不動産で保証金(チョンセ)金額を聞いた時、耳を疑った。欧州では保証金といえば普通、家賃の2、3カ月分だ。入居者が1、2カ月ほど家賃を支払わなければ家主が保証金を返さずに家から追い出す。

  韓国の若者や外国人にとって保証金は大きな負担だ。外国人は信用貸出を受けるのが難しく、チョンセ担保貸出は誰もが申請できるものではない。したがってソウルの外国人は保証金が数百万ウォンの梨泰院(イテウォン)や解放村などの町に集まって住むしかない。韓国の住居価格は欧州や北米に比べて高いほうだが、保証金はそれ以上だ。一戸建て住宅よりマンションを好む文化も外国人には適応しにくい。住居問題が解決すれば外国人は韓国により容易に適応することができるだろう。

  アルベルト・モンディJTBC『非首脳会談』出演者
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