こんにちは、しーたかです。
今回は久々(?)に日本酒イベントのレポート
吟醸新酒祭 2016の模様をレポートしようと思います。
吟醸新酒祭は毎年5月に行われる日本酒イベントです。
その名のとおり、全国各地の蔵の吟醸酒、それも新酒を飲み比べできるというイベント。
地酒ファンなら一度は聞いたことがある銘柄が多く出品されます。全国新酒鑑評会に出品するような希少な日本酒も飲めますし、会費の安さやアクセスの良さから毎年多くの来場者を集めています。
主催は日本吟醸酒協会。日本吟醸酒協会は1981年に、商品化されて間もない吟醸酒を一般に広めるために、全国の蔵元が集まって設立されました。現在は全国47社が加盟しています。
会場は以前から変更はなく、有楽町駅前の東京交通会館で行われました。
毎年平日に開催されていましたが、2016年度は日曜日の休日開催!
休日開催ということでかなりの人手が予想されます。
「きっと人がごったがえしてるんだろうなぁ~」なんて思いながら会場入りすると
「あれ、思ったより人が少ない…?」
大混雑だろうという私の予想に反して、平日開催と同じぐらいの客入りでした。まぁ少ないとは言っても、入場口に長蛇の列が出来るぐらいの数は集まってるんですけどね。
私は16時開始の第2部で参加しました。
あとで聞いた話だと、第1部はかなりの混雑ぶりだったようです。やはり次の日は月曜日ということで、会社員の方は遅い時間の入場を避けたということなのでしょうか?
来年度以降も日曜に開催されるのであれば、第2部に参加したほうがゆったりとブースを回遊することができそうですね。
さあ飲み始めるとしましょう。
まずは静岡県の開運ブース
鑑評会出品酒をいただきました。すっきり清涼感のある味わい。さすがに美味いですね。
右隣に隠れているのは出品酒のタンク違いのお酒。出品酒とまったく同じ造りをしたものでタンクが違うだけだそうです。飲んでみると、想像していた以上に別の味でビックリ!言われなければ同じ造りだとはわかりません。つくづく日本酒は面白いと思います。
山梨県の七賢ブース
七賢ブースで一際目を引いたのは、こちらのボトル!
七賢のスパークリング清酒「山の霞」です。
いかにもシャンパンやスパークリングワインを意識したデザインですね~。飲んでみると、華やかな吟醸香があり、すっきりだけどコクもある。かなりの本格派ですね!聞けば製法は「瓶内二次発酵」とのことです。後から炭酸ガスを入れたものではないので、キメの細かい泡立ちを実現できています。
お値段も手頃でいいですねー。スパークリングタイプの清酒は甘すぎて飲みにくい、という方にこそオススメ出来そう!
つづいて富山県の満寿泉ブース
「若い人にはぜひこれ」と言われ、リストに載っていない「貴醸酒」を内緒でいただきました。とろみのある上品な甘さです!
貴醸酒とは仕込み水の一部または全部の代わりに酒をつかって仕込まれた日本酒です。通常、水を使うところを代わりに酒を使って仕込むので、濃醇でとろみのある味わいになります。
こちらは無濾過生酒の「やっぱり満寿泉」
さらりとした味わいのものが多い満寿泉シリーズの中では、とびぬけて個性が強いですね!酸味が強くビビッドな印象。満寿泉の意外な一面を垣間見ました。
次は福井県の伝心・一本義ブース
伝心の季節シリーズ『夏』の袋吊り大吟醸生酒をいただきました。
酒米の王様・山田錦の大吟醸です。果実のような香りと透明感あふれる味わい。たいへん涼しげであります。
こちらは茨城県の『御慶事』
まずは茨城の飯米「ふくまる」を使った純米吟醸。飯米を使ったとは思えないスマートな仕上がり
こちらは新酒鑑評会出品酒。品のいい香りとスラリとしたボディー。
一分の隙もない出来映えに「これは今年も金賞間違いなしですね!」なんて蔵の方と話していたら
なんと…
数日後、本当に金賞受賞されました!!!
青木酒造さんおめでとうございます!
御慶事は都内であまり流通していないという事情もあって、まだまだ知名度は高いとはいえません…
が!!かなり高品質な酒造りをしています。味は私が保証しますよー!まだ飲んだことのない方は是非どこかで飲んでみてください!特に東北の酒が好きだという方にはお口に合うはず。
次は茨城の『大観』
写真は山田錦を使った純米吟醸で、生貯蔵らしいです(うろおおぼえ)。
みずみずしさと透明感のある柔らかい味わい。
また、大観といえば雄町を使った純米吟醸も見逃せません!こちらは無ろ過生原酒。
会場で写真を撮り損ねたのですが、資料をいただいていたのでアップしました。
雄町といえば、味の太さが光る西の酒米。蔵によっては暴れるような旨味のお酒に仕上げるところもあります。
大観の雄町も例によって味の太い酒質ではありますが、いくぶんソフトでデリケートな飲みやすい仕上がりとなっています。
つづいては岐阜の津島屋ブース。
津島屋はひとことで言えば淡麗旨口!すっきりと線が細いなかに透明感や旨味が感じられます。もっと人気が出てもいい銘柄だと思うんですけどね~あまり人気になりすぎても買えなくなるから困っちゃいます。
『津島屋外伝 四十才の春』もいただきました!
『~才の春』シリーズは今年で13年目!杜氏である酒向博昭さんの年齢を酒銘に記します。
1年に1度の限定醸造なのでありがたくいただきます。今年度は例年より、使用する酒米の収量が少なかったという事情もあり、出荷は極少と聞いています。「今年は飲めないだろうな~」と思っていたので、今年も頂けたのはホント僥幸というほかないですね(^-^)
群馬県の尾瀬の雪どけブース
『夏吟』というフレーズにときめきさえ感じる私は病気でしょうか?『尾瀬の雪どけ 夏吟』をいただきます。
膨らみすぎずほどよい旨味とさっぱりとした爽快な後味!やはり夏の季節限定酒はさわやかな飲み口のものが多いですね~。日本酒はぐいぐい飲みたい私にとってはちょうどいい酒質かもなのかもしれない…。
つづいて福島の奈良萬ブースへ
奈良萬って東京や神奈川でよく見かけるんですけど、なぜかあまり飲んだことないんですよね。年に1回飲むか飲まないか。2016年は酒未来を使った純米吟醸をリリースして話題になりました。
こちらでは奈良萬の純米吟醸をいただきました。
香りは穏やかながらも、一瞬にして旨みと果実のような甘みが口いっぱいに広がります。まるで押し寄せてくるかのような旨みに「うおおおおおお」と唸るやいなや、先ほどまで感じられた旨みがストーンとキレていくではないですか!「さらっ」でも「するり」でもなく「ストーン」です。
佐賀の七田ブースへ
七田はちょくちょく飲む機会がある銘柄です。香りは控えめ、旨味あふれる男酒って感じで気に入ってるんですよね~!当ブログでも以前紹介しています。
『七田 純米大吟醸 生』をいただきます。
やはり大吟醸とあって、ボリューム感のある香りがします。口に含むと、おおーっ複雑な旨味が押し寄せる!とにかく味の要素が多いのです。米の甘み旨みはもちろんありますし、果実をほおばったような甘味もある、そうかと思えばまるで飴を舐めているかのような甘味も感じる…。
これはまるで甘み旨みのメリーゴーラウンドですよ!もしくはパレード!ここまでスケール感が大きい日本酒はなかなかないですね。わかりやすくウマイという意味では、アメリカ・ナパヴァレーの赤ワインを彷彿とさせます。機会があれば購入して、家でじっくり飲んでみたいものです。
おわりに
いろんなお酒を飲みすぎてすっかりへべれけになってしまいました。
会場の外に出るとすっかり夕暮れ時、涼しい初夏の風が吹いています。
いったい今年はあとどれぐらい日本酒のイベントに行くのだろうか(笑)
次の大きな日本酒イベントは池袋で開催される『日本酒フェア』ですかね。
今回は飲むのに集中しすぎて写真あまり撮りませんでしたので、日本酒フェアでは写真をたくさん撮って会場の雰囲気を伝えられればと思います。
それではまた!
2016年、他にはこんな日本酒イベントに行きました!