【社説】欧米で台頭する孤立主義、韓国が生き残るにはどうすべきか

 このように英国と米国という大西洋を挟んだ両国で登場した自国中心主義は、今後の世界秩序を大きく変える新たなパワーとなる可能性が高い。その結果、経済的には保護主義、政治的には孤立主義が台頭してくるはずであり、これは韓国にとっても新たな課題が突き付けられることを意味する。米国中心の安全保障体制や通商秩序を前提に立てられた韓国の国家運営戦略も、全面的に見直さざるを得ない状況に追い込まれるのは間違いない。

 1960年代以降、韓国は安全保障においては韓米同盟に依存し、経済においては自由貿易を通じて国富を蓄える戦略により成長を重ねてきた。しかし今後米国と欧州で孤立主義と保護貿易の動きが鮮明になった場合、従来の発展モデルは間違いなく通用しなくなるだろう。トランプ旋風と英国のEU離脱によってもたらされる新たな世界秩序に合わせ、韓国は国家運営のやり方について改めて考えていかねばならないのだ。

 このような孤立主義の時代に韓国が生き残るにはどうすべきか。最終的には経済面で体力を養い経済力を高めることしか道はない。また外交・安全保障政策の見直しはもちろん、経済面ではマクロ経済の運営方法や産業政策など、国の政策の全てにおいて改革が必要だ。弱みを補うと同時に、時代の流れに合わない法律や制度を見直すことで、国家の体質をこれまで以上に強靱(きょうじん)なものへとつくり変えていかねばならない。

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース