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 8月に結成60年を迎える被爆者唯一の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)」が15日と16日、都内で定期総会を開いた。総会には全国から約100人が参加。米国のオバマ大統領の広島訪問は不十分として、再訪を求める方針という。

 16日に採択した決議は、オバマ氏の広島での演説について「『空から死が降ってきた』と、自然現象のような言葉で、アメリカの責任を回避する表現だった。大統領としての責任は一切語らなかった」と批判。「アメリカの投下に対する謝罪の証しとして、核兵器廃絶への責任と行動を一層深く求める」とした。

 田中熙巳(てるみ)・事務局長(84)は総会後の会見で、「オバマ氏の資料館見学や被爆者との会話は短時間で、人間が変わるような内容ではなかった。改めて来てほしい」と語った。