中国高官「独自の衛星測位システム納入は30か国以上」

中国高官「独自の衛星測位システム納入は30か国以上」
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中国がアメリカのGPSに対抗して独自に開発した衛星測位システムについて、中国政府の高官は、30か国以上にこのシステムを利用できる商品を納入したと発表し、その実績を強調することで世界各国での一層の利用拡大を図りたいとの思惑があるものとみられます。
中国では「中国版GPS」とも呼ばれる衛星測位システム「北斗」を独自に開発し、2012年から、アジア太平洋地域を中心に運用しています。
中国政府で「北斗」を管轄する部門の冉承其報道官は16日、記者会見し、「『北斗』はすでに中国の重要なお薦めブランドであり名刺でもある」と述べ、運用から3年余りがたち、パキスタンやタイなどすでに30か国以上にこのシステムを利用できる商品を納入したと発表しました。
また、冉報道官は「国防に役立っているはずだ」として中国軍でも利用が進んでいるという認識を示したほか、中国沿海部の漁船4万隻余りやことし1月から3月に中国本土で出荷されたスマートフォンの30%余りで「北斗」を利用できるとしています。
中国政府は2020年ごろに、このサービスを全世界に提供するとしており、その実績を強調することで世界各国での一層の利用拡大を図りたいとの思惑があるものとみられます。