06月15日 18時53分
四国電力が来月下旬に伊方原子力発電所3号機の再稼働を計画するなか、愛媛県は、原発が立地する伊方町の住民を重大な事故が起きたときに迅速に避難させることができるよう、町内のすべての世帯に、自家用車に貼り付ける専用のシールを配布することになりました。
福島第一原発の事故では、直後に、避難する住民などの自家用車などが集中して大規模な交通渋滞が発生し、大きな課題となりました。
愛媛県は、伊方原発で重大な事故が起きた場合も避難に多数の自家用車が使われるとみていて、広範囲の住民が一度に車を使用すれば迅速な避難に支障が出ることが懸念されています。
このため愛媛県は、原発の周辺に住んでいる伊方町の住民が迅速に避難できるよう、いざというときに目印として町の住民が自家用車に貼り付ける専用のシールを作りました。
シールには、「避難車両」という文字が書かれています。
交通整理を行う警察官などが伊方町から避難する住民の車だと一目でわかるようにすることで、誘導などが適切に行えるようになるとしています。
あわせて、伊方町の住民が避難するときに自宅に目印として貼る「避難済」と書かれたシールも作成しました。
避難時の安否確認を進めやすくするのが目的で、避難先なども記入できるようになっています。
2種類のシールはそれぞれ5000枚作られ、伊方町が、来月以降、自主防災会などを通じて、町内のすべての世帯に配布することにしています。
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