一部原発の地震想定 過小評価のおそれ 大飯原発で再評価を
原子力規制委員会の元委員が、一部の原発の地震の想定が過小評価になっているおそれがあると指摘していることについて、16日、規制委員会の委員長らと面談した元委員は影響が比較的大きい可能性がある原発として、まず、福井県にある大飯原発の想定を再評価する必要があると述べました。
原子力規制委員会をおととし退任した地震学が専門の島崎邦彦元委員は、西日本の一部の原発で想定される最大規模の地震の揺れ、「基準地震動」が過小評価になっているおそれがあると指摘しています。
これについて、16日、規制委員会の田中俊一委員長らが島崎元委員から聞き取りをしました。島崎元委員は「基準地震動」を求める計算式のうち、「入倉・三宅式」と呼ばれる式が、断層面の傾斜が垂直か、それに近い横ずれ断層で使われた場合、過小評価されるおそれがあることが、ことし4月の熊本地震のデータなどから分かったと説明しました。
そのうえで、「別の計算式を使ったらどうなるか確認し、必要であればいろいろな判断をするのがいちばんではないか」と述べ、まず、影響が比較的大きい可能性がある大飯原発の想定を別の計算式で評価する必要があると指摘しました。
規制委員会は今月20日の定例会で、今後の対応を議論することになりました。
面談のあと、島崎元委員は「熊本地震の新たな知見を取り入れた場合と、取り入れていない場合とで違うのか、きちんと計算をしてもらうのが出発点ではないか」と話していました。
投稿者:かぶん | 投稿時間:23:18
| カテゴリ:科学のニュース
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