wasabi - コミュニケーション,仕事術,旅行,趣味 10:00 PM
飛行機で知らない人に話しかけることで得られる驚きのメリットとは?
Inc.:みなさんは飛行機で知らない人と会話を楽しめる派ですか? それとも耳栓をして明らかに隣の人と話したくないというサインを出しますか?
私たちの交友関係はソーシャルネットワークによって拡大したにもかかわらず、飛行機内では多くの乗客がすぐ隣に座っている人をあたかも存在しないかのように扱うことを好みます。
しかし、研究者たちによれば、隣に座っている知らない人に話しかけてみることで自分の幸福度が増すと言います。
会話をしたくない人が多いという事実
きっと、飛行機で誰かに話しかけられて会話を避けたことがある人もいるかと思いますが、それはあなただけではありません。2012年に旅行会社「Egencia」が発表した調査によれば、24%のビジネス旅行者が飛行機内での知らない人との会話を避けたがるということがわかりました。
会話を避けたい人たちは、以下の方法でなんとなく相手に「話したくないムード」を伝えるそうです。
- 73% 耳栓をする
- 45% 本か雑誌を読む
- 16% 寝たふりをする
- 17% 会話に応答しない
- 6% 具合が悪いふりをする
面白いことに、会話を避けたいムードを伝えるときにはたった17%の旅行者だけが純粋に「会話に応答しない」という直接的な方法を使うことがわかりました。こうしたはっきりした人々は「話したくありません」と言うことによって自分だけの静かな時間を確保します。そして、1%の回答者は隣の席におしゃべりな乗客が座ってきたらわざと失礼な態度を表すと回答しました。
隣の人としゃべるのは案外楽しい!
友達とつながることの大切さについては誰もがわかっているところですが、知らない人と知り合うことの大切さを過小評価していませんか? 多くの研究によれば、知らない人と会話することは精神衛生上良いということがわかっています。
2014年に行われた研究によれば、多くの人は1人の時間を持つほうが、知らない人としゃべるよりも幸せにつながるという誤った見方をしているそうです。研究では、電車やバス内で通勤者同士が会話を交わすと、その会話によって気持ちが明るくなることも示しています。
それに加えて、多くの人が知らない人と話すことで生産性が落ちるという誤った考え方をしていることもわかりました。しかし、研究結果によればそれは事実ではありません。いくつかの研究者は、人とのつながりを感じたほうが生産性は高まると指摘しています。
どちらが先に話しかけるかは問題ではありません。会話をすることによって自分と相手、両者にメリットがあるのです。なので、自分から話しかけようが相手が話しかけてこようが、会話を交わす時点でお互いの幸福度がアップするというわけです。
苦い経験がある? それでも恐れずに話してみよう!
もし頻繁に出張する人なら、きっと1回は飛行機内での苦い思い出があるでしょう。自分の健康上の問題を延々話してくる人や、自分のジョークが最高に面白いと思っているメンドクサイ人など...もちろん、飛行機内で話す会話がすべて楽しいわけではないでしょう。
でも、そんな苦い思い出が1つか2つあったとしても、「飛行機内で隣の人としゃべるのは苦痛だ」と決めつけないで欲しいのです。
「こんにちは」と一言挨拶を交わすか、少なくともどこかのタイミングで耳から耳栓を抜いてみましょう。もしかしたら隣の人は話したいムードかもしれません。次回飛行機に乗るときは、意識してみてはいかがでしょうか? 手軽にちょっぴり幸せな気持ちになれるはず。
The Surprising Benefit of Talking to Strangers on an Airplane | Inc.
Amy Morin(訳:wasabi)
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