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福島原発「炉心溶融使うな」、清水東電元社長が指示
第三者委が報告書公表

2016/6/16 16:24
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炉心溶融の公表の遅れについて、東電の広瀬社長(右)に報告書を手渡す第三者検証委員会の田中委員長(16日午後、東京都千代田区)
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炉心溶融の公表の遅れについて、東電の広瀬社長(右)に報告書を手渡す第三者検証委員会の田中委員長(16日午後、東京都千代田区)

 2011年の福島第1原子力発電所事故時に核燃料が溶け落ちる「炉心溶融(メルトダウン)」の公表が遅れた問題で、東京電力の第三者検証委員会(委員長・田中康久弁護士)は16日、経緯を調べた報告書を正式に公表した。当時の清水正孝社長が「(首相)官邸からの指示により、この言葉(炉心溶融)は使わないように」と社内に指示したなどと記載し、官邸からの圧力があったとみられることを指摘した。

 第三者委は同日、東電の広瀬直己社長に報告書を提出した。報告書によると、東電の清水元社長は事故から2日後の11年3月13日に官邸で枝野幸男官房長官(当時)と面会。その後、同社の部長に対し、報道機関に発表する際は、文面や公表資料などについて事前に官邸から了解を得るように指示したという。「その事実からすれば、官邸側から事前に了承を得るようにとの要請を受けたものと推認される」と結論づけた。

 広瀬社長は第三者委との面会後、報道陣に対し「炉心溶融の公表の件は、皆様に大変なご心配をおかけ致しました」と陳謝。「再発防止などの対策を今月中にはしっかりとまとめて私の方からまた改めてご報告をさせていただきたい」と述べた。

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