ウイルスは次から次へと開発され、巧妙化している。今回も新種で、セキュリティー対策会社がまだ対応していなかった。
JTBの対応は遅かった。同月19日には外部のセキュリティー会社から不審な通信があることを知らされていたにもかかわらず、完全に通信を遮断したのは個人情報がコピーされた同月21日よりも後だった。この間にサーバーを遠隔操作されたとみられ、1人しかアクセス権限のないサーバーから顧客データをコピーされた。通信記録の設定も甘く、外部に流出したかどうかさえ「確認できない」という。
届いたメールは世界中のいくつものサーバーを経由しているものとみられ、発信源を突き止めるのは困難を極める。
JTBのIT企画担当役員、金子和彦氏は14日の記者会見で、「標的型ウイルスの脅威を十分に認識していなかった」と対応の悪さを認めざるを得なかった。
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