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 政治資金の公私混同疑惑などで、東京都の舛添要一知事の辞職が決まってから一夜明けた16日。2代続けてトップが「政治とカネ」の問題で退く事態に、都庁職員は不信感の払拭(ふっしょく)にかける思いを、有権者は新しい知事選びに向けた意気込みを語った。

 「舛添さんのせいで、『東京都=疑惑』というイメージ。もっと早く辞めてほしかった」

 午前8時過ぎ、登庁した男性部長はぽつりと言った。15日に辞職が報道されてからも、職場には「真実を語らせろ」「辞めて済む問題じゃない」という苦情の電話があったという。男性部長は「業務に支障が出るほどの苦情ではないけれど、もうしばらくはこの状態が続くんだろう」。

 舛添氏が辞職する21日以降、次の知事が決まるまでトップ不在の状態が約1カ月、続く。課長級の男性職員は「政治決断や国との交渉は別として、現場レベルでは知事の不在は影響しないし、都民生活に影響させないようにするのが私たちの仕事」。