イラク軍がモスル奪還作戦 ISから逃れる住民相次ぐ

イラク軍がモスル奪還作戦 ISから逃れる住民相次ぐ
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イラク軍が過激派組織IS=イスラミックステートから北部の都市モスルを奪還するため軍事作戦を続けるなか、ISの支配を嫌う周辺の住民は監視が弱まった隙をついて相次いで逃れていて、ISが劣勢に立たされていることをうかがわせています。
過激派組織ISが2年前に制圧し、拠点としているイラク北部のモスルの周辺では、イラク軍がことし3月からアメリカ主導の有志連合の空爆支援を受けて奪還に向けた大規模な軍事作戦を続けています。
この作戦以降、モスル周辺の地域からは、ISの支配を嫌う住民が相次いで逃れ、モスルから東に80キロほど離れたアルビル近郊の避難民のキャンプにはこの2週間で、200世帯余りが到着したということです。
このうち、1週間前に逃げてきたという男性は「有志連合の空爆は正確なので、ISは空爆を恐れている。空爆が始まると逃げるチャンスだ」と話し、ISによる監視が手薄になった隙に住民たちが逃げ出していると説明しました。その一方で、9日にキャンプにたどり着いたばかりだという男性は、ISの支配地域から逃れる際、銃撃を受けて仲間が殺害され自身も足にけがをしたということです。この男性は「ISから逃げたい一心で血を流しながらも逃げ続けました。モスルが解放され、市民が自由になることを心から願っています」と話していました。