強姦被害訴えた女性に有罪判決
【カイロ秋山信一】カタールの裁判所は、強姦(ごうかん)被害を訴えたオランダ人女性(22)に対し、婚姻関係にない相手と性交した罪で、禁錮1年、執行猶予3年と罰金3000リヤル(約8万7500円)の有罪判決を言い渡した。同国の衛星テレビ局アルジャジーラなどが報じた。
報道によると判決が出たのは13日。女性は今年3月、休暇で滞在中の首都ドーハで警察に強姦被害に遭ったと届けた。女性は「ホテルのラウンジでパーティーに参加した際、飲み物に薬を混入されたようだ。気づいた時には知らない部屋にいて、性的暴行を受けたと気づいた」と訴えた。警察は不法な性交に及んだ容疑で女性を逮捕した。
一方、女性の相手のシリア人男性も逮捕された。「女性とは合意の上で関係を持った。金銭の支払いでトラブルになった」と主張したが、不法性交の罪でむち打ち100回、公共の場で深酔いした罪でむち打ち40回の有罪判決を受けた。
カタールでは婚姻関係にない男女の性交は刑罰対象になる。女性の権利が侵害されていると国際人権団体から長年批判されている。