買うやろこんなん
目次
プロローグ ~出会いは突然に~
運命の出会いってのは、いつも急だ。
セブンイレブンのティラミス氷に現を抜かしまくりだったこの初夏。久しぶりにいつもと違う駅で降りたついでにファミリーマートに寄ったら、こんな罪深い4兄弟が並んでいたのだ。
- とろける牛乳プリン 138円(税込149円)新発売
- とろけるなめらか絹ごしプリン 138円(税込149円)新発売
- 濃厚卵のカスタードプリン 138円(税込149円)新発売
- フレッシュクリーム絹ごしプリン 147円(税込158円)新発売
ラベルに輝く新発売の文字がまぶしい。
調べたところ、2016年6月14日発売…マジもんの新発売じゃないか!!
コンビニプリン界で美味しさ・コスパでトップを独走しているのはサークルKサンクスの窯出しプリン一族だと信じてやまないわたしだが、このラインナップには心惹かれた。
ファミマは本格的にサークルKサンクスの統合を目指しているのだろうか。
個人的にはサークルKサンクスの存在価値の8割はプリンにあると思っているので、ファミマが窯出しプリン一族を超えるプリンを出してくるならば、ファミリーKサンクスにでも統合してくれて構わない。
御託を並べてもしょうがない。全種類買ってきたので、食べてランキングでもつけるとしよう。プリン4つすら一気に食べられない軟弱者の甘党たちのためにわたしは犠牲になろう。美味しかったです。
第4位 とろける牛乳プリン
外観
北海道産牛乳使用とのこと。
プリンは真っ白だ。
下の方を見てもらえれば分かると思うが、ソースなどは何もない。
プリンの味だけで勝負しようというファミマの本気が伺える。
実食
スプーンを入れてみると、ゼラチン質でぷるんとしている。プッチンプリンほどのぷるぷるさはなく、その気になればぶるんぶるん震わせられる程度の弾力である。ババロアのようなイメージだろうか。
味の方はというと、チープにもリッチにも振りきれていない印象を受けた。おいしいのだけれど、価格に対するパフォーマンスが高すぎるコンビニプリン界ではなかなか厳しい。バニラビーンズも少々入っているのだけれど、恩恵は特に感じなかった。
もっとぷるぷるか、もっととろとろか。次は是非どちらかに振りきれてほしい。
第3位 とろけるなめらか絹ごしプリン
外観
ラベルが桃色でとても可愛い。後述のフレッシュクリーム絹ごしプリンのクリームが乗っかっていない版だろうか。その分9円安くなっている。
プリン本体は白の配分多めのやさしいクリーム色だ。
すくい上げの儀式
\スッ……/
\ぷるりんっ/
どうですかこのフォルム
勢い余ってピンボケしてしまいましたが、このひとすくいに感動したが故のものです。ご了承下さい。
わたしは普段固めのプリンの方が好きなのですが、なめらかもいいな……って思いました。
実食
メイトーのなめらかプリンをよりミルキーにして、とろとろさを増した感じ。量を考えれば妥当か。ただ、少々ミルキーにステ振りしすぎた感が否めない。カラメルソースと合わせると美味しさが増します。
プラス9円でフレッシュクリームの乗ったバージョンが食べられるので、そちらをおすすめする。
第2位 濃厚卵のカスタードプリン
外観
「濃厚卵」「カスタード」を更に強調するかのような卵色のラベル。
プリン本体の色も第3位の絹ごしプリンよりも2回りほど黄色い。
縁にはバニラビーンズがわざとかという程に埋まっていた。バニラビーンズとカスタード、最高の組み合わせである。もちろん下方にはカラメルソースも埋まっている。
すくい上げの儀式
バニラビーンズの量が牛乳プリンや絹ごしプリンの比じゃない。
これは濃厚卵だけではなく、バニラ感も期待できそうだ。反対に、ミルクを求める人にはあまり向かないプリンだろう。見るからにそうだけど。
\ス……ッ/(さっきより手応えを感じる)
\スゥ……/
\クッ/(重みを感じる)
こ、これは……
濃厚卵のカスタードプリンや……!!
表面のテクスチャ、下部や断面の自立具合からも固めなのが分かると思います。
実食
絹ごしプリンが単体ではいまひとつだったのに対し、濃厚卵のカスタードプリンはカラメルソースなしの単体でもしっかりと卵の甘味がして美味しいです。
カラメルソース込みですくってみると、底にもバニラビーンズが大量に沈んでいたようで、一瞬焦りそうなくらい黒い粒がついてきます。笑
底面からも固そうな質感が伝わりますね。
プリンとカラメルをあわせるとこんな感じ。
舌でうらごしをしているような、食べごたえのあるプリンです。とても良い出来。
第1位 フレッシュクリーム絹ごしプリン
外観
一口食べて驚愕した。これはただ絹ごしプリンにクリームを乗せただけのプリンではない。文句なしの第1位である。
プラス9円でこれだけプリンがグレードアップされるなら、ホイップクリームが食べられない人以外は全員出すべきである、と言っても差し支え無い。
写真では分かりづらくなってしまったが、上からクリーム・プリン・カラメルソースの3層になっている。
ラベルのイラストはクリーム・カラメル・プリンとなっているが、イラストはイメージである。順番が違っても許そう。注意書きは大事だ。
すくい上げの儀式
\シュワァ……/
\シュゥゥ……/
\スーッ……/
神様、神様、ありがとう。クリームが立体だよ。地層だよ。
実食
フレッシュクリームの食感いとをかし。しゅわしゅわとさえ形容できるようなエアリーなクリーム。そして味はあっさり。もたれないのだ。
そしてびっくりするほど絹ごしプリンに合う。ミルクとミルクとミルクじゃないものが絶妙なバランスで混ざり合う。密度の高いとろとろプリン、密度の低いフレッシュクリームの舌触りの違いが嬉しい。さっきは物足りなく感じた絹ごしプリンが、こんなに美味しくなるなんて…ッ!
カラメル・プリン・クリームを3層合わせて食べてみる。
生きててよかった!人生最高!!
エピローグ ~総評~
138円プリン3種では濃厚卵のカスタードプリンの圧倒的勝利であった。
牛乳プリンはチープとリッチのどちらにも振りきれておらず、絹ごしプリンは少々ミルキーすぎた。
これではサークルKサンクスの窯出しプリン一族には勝てそうにない。カスタードプリンの固めのテクスチャと豊かなバニラの香りでもってしてやっと太刀打ちできるくらいか。
フレッシュクリーム絹ごしプリンは窯出しプリン一族に単独で乗り込んでいける出来であった。フレッシュクリームのくしゃっと崩れるようなエアリーさ、その名の通りなめらかな絹ごしプリンとの異常なまでのマッチングは目を見張るものがあった。
ひとつひとつはいまひとつでも、合わされば120点になれるということを見せつけてくれたファミリーマートの商品開発部に敬意を表したい。
デパ地下スイーツ、調子乗ってるとコンビニがどんどん背中追っかけてくるよ。
サンクスがレベル高すぎるだけで、ファミマのプリンだってコスパかなり良いですよ。
コンビニのプリンって本当にレベルが高いよねえ。という話でした。
(撮影風景)
Cyndi.