利根川水系8つのダム 10%取水制限始まる

利根川水系8つのダム 10%取水制限始まる
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雨が少ない影響で、首都圏に水を供給している利根川水系の8つのダムの貯水量が平年の半分ほどに減っていることから、関東地方整備局などは、午前9時から10%の取水制限を始めました。
関東地方整備局によりますと、関東の1都5県に水を供給している利根川水系の8つのダムの貯水量は16日午前0時現在で、1億7430万トンと平年の47%にとどまっています。

今週に入って雨が降ったことなどから、貯水量は僅かに増えているものの、依然としてこの時期としては過去最低のレベルが続いていて、中でも、群馬県みなかみ町の矢木沢ダムは平年の12%になっています。

このため、関東地方整備局などでつくる協議会は、16日午前9時から3年ぶりに10%の取水制限を始めました。関東地方整備局は、10%の取水制限を行っても一般の家庭への影響はないとしていますが、今後も雨が少ない状況が続けば、取水制限の割合をさらに引き上げることになるとしています。

利根川水系では、平成6年と8年に30%の取水制限を行った際に、高台など一部の地域で断水や学校のプールを使用中止にするなどの影響が出たこともあり、関東地方整備局などは節水への協力を呼びかけています。

茨城県で節水を呼びかけ

茨城県守谷市では市の職員が広報車で地域を回って、住民に節水を呼びかけました。

茨城県によりますと、県内では南部の6つの市と町が利根川水系から水道の供給を受けています。今のところ、一般の家庭への影響はないということですが、それぞれの自治体で住民に節水を呼びかけています。

このうち、守谷市では16日朝、市の職員が広報車に乗って住宅街などを回り、車のスピーカーを通じて節水を呼びかけました。

守谷市に住む70代の女性は、「洗濯の回数を減らしたり、水道の蛇口を小さく開けたりして節水しようと思います。早く、恵みの雨が降ってほしいですね」と話していました。

守谷市上下水道事務所の寺田弘所長は「家庭での制限はないので安心して利用してほしいが、蛇口をこまめに閉めるなど、できるかぎりの節水をお願いしたい」と呼びかけています。