映画「64ロクヨン 後編」を観ました。
前編がとても良かっただけに後編は楽しみにしていたのですが
残念な事になっていました。
http://eiga.com/movie/82055/photo/
【映画情報】
タイトル:「64 ロクヨン 後編」
監督:瀬々敬久
原作:横山秀夫
公開:2016年6月11日
上映時間:119分
煽りすぎの予告。
しかもTBSがこれでもか!と宣伝しているのでちょっとウザく感じてしまうという逆宣伝だった気がする。
簡単なあらすじ
昭和64年に発生し犯人が捕まらないまま迷宮入りした少女誘拐殺人事件・通称「ロクヨン」。事件から14年が過ぎた平成14年、新たな誘拐事件が発生。犯人は「サトウ」と名乗り、身代金2000万円を用意したスーツケースに入れ、父親に車で運ばせるなど、事件は「ロクヨン」をなぞっていたが・・・
引用:映画.COM
映画の冒頭に前編のダイジェスト的な映像が入っています。
これがあるからと言っても、前編は必ず観ないとわからないと思います。
多分前編の内容を見せる事で、思い出してもらうようにしているんでしょう。
もっと丁寧に説明してほしかった
後編で期待していたの伏線を回収してくれる事でした。
確かに回収されているのですが、もっと丁寧に描いて欲しかった。
私は原作を知っているので大体判っているのですが、それでも「雑だな」と感じてしまう部分が結構ありました。
原作を知らない人はちゃんと判ったのか心配です。
どういう風に真相を見せていくのか?が一番の見せ場だと思っていたので本当に残念でした。
終始悪いところばかりではなく映画の前半はかなり盛り上がっています。
その熱量の中で1つ1つ説明していくべきだったのではないかと思います。
http://eiga.com/movie/82055/gallery/
感動を狙い過ぎている
感動させる事を狙いすぎて、逆に感動しないです。
先程も書きましたが、この後編の最初の60分くらいはけっこう盛り上がります。ところが、どんどん失速していくのです。
それは後半の60分が「ここから感動させますよ〜」という演出になっているからだと思います。もう最後の方は早く終わってほしいと思ったくらいです。
激しい状況の中で必死になっている姿や感情むき出しになっている姿には自然と感動するのですが、エピローグ的な状況には心は揺さぶられないです。
http://eiga.com/movie/82055/gallery/4/
永瀬正敏の芝居は良かった
大失速してしまった後編ですが、その中でも永瀬正敏の芝居だけは引き付けられました。一番感情がむき出しになっていたと思います。
前編で良かった「滝藤賢一」も「榮倉奈々」もかなり登場シーンが少なかったのが残念でした。これは内容的にしょうがないのですが。
まとめ
前編が良かっただけに本当にもったいなかったなと思います。前後編で映画を作る事の難しさを感じました。
多分映画の予算としては効率がいいのかもしれないですが、やはり観た人が前編・後編の両方で満足してもらえるものじゃないといけないですね。
原作を知らない人で映画だけでは消化不良の方は原作を読んだ方がいいかもしれないです。いろいろ納得するところもあるかと思います。
色々残念な事にはなっていましたが、最近の日本映画で前編だけでも満足いく映画はなかなか観た事がないです。今後の瀬々監督の映画に期待したいです。
では、またどこかで。
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