国内10社の事例から学ぶ「成功している企業ブログは○○がすごい!」
近頃コンテンツマーケティングが日本でも注目されてきています。その中でもオウンドメディアを使ったマーケティングを行うために、企業ブログを開設する企業が増えています。しかし、企業ブログを運営したことのない人は、そもそもどのような記事を書けばよいのか、どのように書けばよいのかがわかりません。私もそんな1人でした。
そこで今回は、国内10社の企業ブログを紹介し、そのブログの成功のコツを解説していきます。
もちろんそれぞれの企業ブログの成功のポイントは解説する部分だけではありませんが、企業ブログを運営する一つの参考にしてください。
それでは順番に見ていきましょう!
┃企業ブログ10選
1.ラクまるブログ/株式会社電算システム
電算システムでは、パートナーとしてGoogle Apps for Workをはじめとする企業向けのGoogleサービスを取り扱っているため、記事の内容はGoogleサービスに関わるものがほとんどです。
「GoogleApps Office365」というビッグワード同士を組み合わせたワードをGoogleで検索すると、「【グループウェア徹底比較】Google Apps と Office 365」の記事が3番目に表示されます。検索ボリュームの多いキーワードで上位表示されているわけではありませんが、ビッグワードの組合せで上位表示されているため、比較・検討段階のユーザに見つけられやすくなっています。
各記事のキービジュアルは記事のテーマにあったものが選ばれ、適宜文字が加えられています。
パッと目につくキービジュアル(メイン画像)に文字が入っているので、記事の内容が一目でわかり、読者の興味をひきやすいです。
ブログを始めたばかりの担当者にはお手本になるようなブログになっています。
2.GinzaMetricsブログ/Ginzamarkets株式会社
Ginzamarketsはマーケティング戦略立案、自然検索のマネジメント、コンテンツ制作をサービスとして提供しているため、ブログの内容もほとんどがSEOとコンテンツマーケティングに関する記事になっています。
解説・説明の記事では、記事の最後にまとめが設けられているため、斜め読みした読者にも各記事の最後に、記事に関連のあるebookのダウンロードページに遷移するためのバナー(CTA)が設置されているため、記事に興味をもった読者がebookをダウンロードしやすい動線になっています。
3.BLOG/サイバーユニバーシティ株式会社
サイバーユニバーシティはeラーニングや教育コンテンツの作成を手がけている企業なので、記事の内容は「社員教育・人材育成」や「モチベーションアップ・スキルアップ」になっています。
記事のトップに総閲覧数が表示されているので、どのぐらいのユーザがその記事を読んでいるかを見ることができます。よく読まれている記事、あまり読まれていない記事を分析することは非常に重要です。GoogleAnalytics等のアクセス解析ツールを使用し、記事の閲覧数を分析し、記事のタイトル・内容などを改善していくことで、よりよいブログ記事を作成することにつながっていきます。
4.インフォバーン総研/株式会社インフォバーン
開始から今まで必ず月に1件以上の記事は掲載されています。記事のカテゴリは「オウンドメディア」や「コンテンツ企画・編集」といった自社サービスに関連する内容が多くを占めていますが、セミナーレポートなどのコアな情報も掲載されています。
他の企業のブログと大きく異なる点は、ブログの扱い方についてです。多くの企業のWebサイトではメニューの先頭にサービス内容や実績・会社情報がくるのに対して、こちらではブログがメニューの先頭になっています。ブログを重要なメインコンテンツとして取り扱っている点は、他の企業とのブログへの意識の違いが窺えます。
5.SEO HACKS公式ブログ/ナイル株式会社
企業が運営するサービスの中にあるブログです。SEO HACKSはSEO支援のサービスなので、ブログの内容も全てSEOに関する内容です。「SEO」で検索しても3番目に表示されるほどSEO記事が豊富です。更新頻度はそんなに高くはないですが、一つ一つの記事の内容が濃く、常に新しい内容が記事になっているので、SEOについて参考にしている人も多いのではないでしょうか。
記事中の重要な箇所が太字になっているため、大事な内容は頭に入ってきます。また、流し読みをしていても太字に目が止まるため、その前後の内容も一緒に読みます。結果的に、記事の要点が全てわかるため、わかりやすい記事という印象が残ります。
6.The BLOG/ウイングアーク1st株式会社
多くの記事は自社製品の活用についての記事ですが、「トレンドあるある」や「営業あるある探検隊」といったあるある記事も掲載されており、認知段階のユーザから検討・決定段階のユーザまで、幅広いカスタマージャーニーのステージに対応した記事があります。
各記事の最後には必ずFacebookのいいね!ボタンが設置されており、Facebookのページには新着記事の情報以外にも、ブログよりもこまめにサービスの情報が掲載されています。
執筆者は自社の社員だけでなく、外部のライターにも執筆を依頼しているため、コストはかかるものの継続的な記事の掲載が実現できています。
7.インバウンドブログ/株式会社マーケティングエンジン
2012年からブログを開始しており、不定期ながら継続的に記事を掲載しています。インバウンドブログの名前の通り、インバウンドマーケティングについての記事が大半を占めています。
顔写真付きで執筆者の紹介文が書かれているので、匿名や名前だけの記載よりも記事に対する信頼性が高いです。また、記事中の主要なワードに内部記事や外部サイトのリンクが貼ってあるため、読んでいてわからないワードやチェックしておきたいワードが出てきた時に、そのリンク先の情報を参考にできます。
8.経営ハッカー/freee株式会社
サブドメインで運営していますが、外部メディアとして運営しているパターンです。記事も毎月20件以上あがっており、企業ブログとは少し毛色が違います。
このブログの人気記事である「固定資産税っていくらかかるの?計算方法を徹底解説|計算例3選つき」はGoogleで「固定資産税」というビッグワード(※月間検索ボリューム90,500)で検索をしてもWikipediaを抜いて1番目に表示されます。
この記事はタイトルが優れています。「固定資産税」で検索した人が本当に知りたい情報は、言葉の意味そのものでないことは容易に想像できます。Googleで「固定資産税」と入力した際にサジェストされる複合ワードも「計算」「いつ」「税率」という内容で、実際の金額を知りたいことがわかります。このタイトルを見た時に、「計算方法がわかり、さらに計算例が3つもあるので、自分にも計算できるだろう」と感じます。その検索ワードで検索した人が何を知りたがっているのかがよく考えられているタイトルです。
9.経理プラス/株式会社ラクス
独自ドメインを取得し、企業サイトとは別にメディアとしてブログサイトを立ち上げているパターンです。運営会社のラクスは経費精算システムやWeb請求書発行システムをサービスとして提供しているため、メディアブログと自社サービスのターゲットは一致しています。
トップページのスライダーにて、最新記事のキービジュアルと記事のタイトルが表示されているので、新着記事がすぐにわかります。また、おすすめコンテンツの提示や人気記事ランキングの記事もあり、1つの記事から他の記事への動線が確保されています。また、自社サービスへ遷移するためのバナーも記事中に設置されています。
10.SMMLab/アライドアーキテクツ株式会社
こちらも独自ドメインを取得し、企業サイトとは別にメディアとしてブログサイトを立ち上げているパターンです。運営会社のアライドアーキテクツは、SNSプロモーション事業を中心としたサービスを提供しているため、メディアサイトもソーシャルメディアに関連した内容になっています。
記事の最初と最後にSNSのシェアボタンが設置されているため、気に入った記事があればSNSでリアクションができたりシェアができたりするようになっています。また、記事一覧にもシェアボタンが設置されているため、一目でリアクションが多い人気の記事がわかります。
┃まとめ
いかがでしたでしょうか。最後に企業ブログの成功のコツをまとめておきます。
- ブログ記事を読んでもらいたいターゲットを絞る
- 継続的に記事を書き続ける
- キービジュアルに文字を加えて読者の目を引く
- 記事中の重要な記事は太字で表記する
- アクセス解析ツールを利用し、記事の分析をおこなう
- 執筆者の紹介文を顔写真付きで掲載する
- 主要なワードに内部記事や外部サイトのリンクを貼る
- ビッグワードの組合せで検索エンジンの上位表示を狙う
- 記事を読む人が知りたい内容のタイトルをつける
- 記事に関連のあるebookのダウンロードページに遷移するためのバナー(CTA)を設置する
- SNSのシェアボタンを設置する
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