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 アインシュタインが100年前に予言した「重力波」を昨年9月に世界で初めてとらえた米国の研究グループが、2度目の観測に成功したことを16日、米専門誌に発表する。相次ぐ観測によって、宇宙にブラックホールがどれくらいの密度で存在しているかを推測する手がかりになるという。

 重力波は、時空のゆがみが波のように伝わる現象。望遠鏡ではわからない宇宙現象をとらえられると期待されている。

 グループは米国の2カ所に設置した観測装置「LIGO(ライゴ)」を使い、昨年12月、地球から約14億光年離れた場所で二つのブラックホールが合体する現象をとらえ、その際に発生した重力波を検出した。大きさはそれぞれ太陽の約14倍と8倍の質量。合体の際、太陽ほぼ1個分の質量に相当するエネルギーの重力波が放出されたとみられている。