金沢大学は14日、糖尿病患者の基本情報や検査結果を記載する「糖尿病連携手帳」のスマートフォンアプリを開発したと発表した。日々の食事や薬などの記録をカメラで手軽に保存できるほか、体重や血圧と言った情報も蓄積してグラフ化できる。持ち運びしやすく忘れたり紛失したりすることが少なくなる点も売りに利用を呼びかける。
新アプリ「e連携手帳」は日本糖尿病協会からの承認を受け、ソフト開発のアイパブリッシング(金沢市)と共同で開発した。米アップルの基本ソフト(OS)「iOS」に対応しており、無料で利用できる。
日々の食事や薬、摂取している健康食品などをカメラで撮影して「晩ご飯」や「薬」などと分類別に保存したり、医療機関で受けた検査の結果を入力したりして患者の情報を蓄積していく。入力した数値はグラフ化も可能で、紙への記入が中心だった従来の手帳に比べて長期間にわたって視覚的に状況を把握できる。
患者本人の健康管理のほか、医師や歯科医、栄養士など治療に携わる幅広い専門家の適切な処置につながる。
糖尿病患者の数やiOSの普及率などから最大で113万程度のダウンロード数を見込む。