試験データを捏造した上にリコール拒否、韓国を見くびるVW

 環境部は当時、これを規制する法律がなかったことを理由に摘発したメーカー名を公表せず、メーカー側に原因の究明とリコールを行うことを求めた。この問題でVWと同じく摘発された現代自動車は、環境部の求めに応じて数十万台のリコールを行った。ところがVWはリコールに応じず、環境部が再提出を求めた書類も提出しなかった。検察はドイツ本社から韓国支社に対し、韓国政府の資料提出要求に応じないよう指示していた可能性が高いとみている。

 ちなみにVWは米国など世界の主要な市場では販売不振に苦しんでいるが、韓国では今も販売が好調だ。

 韓国輸入自動車協会によると、今年に入って5月までの時点で最も多く売れた輸入車はVWのティグアン(3254台)で、以下メルセデス・ベンツのE220ブルーテック(3236台)、VWのゴルフ2.0TDI(2932台)、BMW520d(2752台)、アウディA6 35TDI(2003台)の順となっている。韓国でよく売れる輸入車上位5台のうち3台がVWあるいはアウディとなっているのだ。VWは昨年11月に大規模な値引きを行い、韓国における輸入車販売の1位を占めるようになった。

 VWは米国で問題が発覚した直後の昨年9月、現地で直ちに謝罪し大規模リコールを含む対応策について発表した。VWは米国政府などと補償問題を含む最終合意案について協議を行っており、21日(現地時間)ごろにその内容を発表する予定だ。しかし韓国では問題となった車のリコール計画さえいまだに公表していない。

辛殷珍(シン・ウンジン)記者 , キム・アサ記者
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