今回のiPhoneカメラ講座は、iPhoneのカメラを使った面白いガジェットの紹介する。その名も「Omoidori(おもいどり)」。2016年6月下旬にPFUが発売する予定のiPhoneアルバムスキャナだ。
一足先にいろいろと遊んでみたら、これがなかなかの優れものだったのである。何しろ、iPhoneと組み合わせることで古いプリント写真やら何やらをガシガシときれいにスキャンして取り込めるのだ(スキャンするというよりは、iPhoneのカメラできれいに撮るっていう感じかも)。
この写真だけ見ても、何をするものだかさっぱり分かりませんわな。裏返すとこんな感じになっている。
いかにも「ここにiPhone 6/6sをはめてください!」といわんばかりのへこみである。しかも、ちょうどカメラに当たる場所に穴が空いている。ここにカパッとiPhone 6/6sをはめ込むのである。
ちなみに、iPhone 5/5sやSEにも対応している。同梱のアダプターを履かせると、ほらこの通り。
しかしながら、iPhone 6 Plus/6s Plusは残念ながら無理。見てわかる通り、6/6sで「ぴったりサイズ」なのだから、周りを無理矢理ガシガシ削っても無理っぽい。残念。
まあ、Plusのサイズにまで対応すると、ボディーがかなり大きくなるので仕方はない。将来、Plus、あるいはそれ以上のサイズでも使える「Omoidori Big(仮)」にでも期待しましょう。
Androidスマートフォンも今のところ非対応。サイズの問題もあるし、カメラ用の穴をiPhone決め打ちで作ってしまっているから。
詳しい仕組みについては、最後で説明するとして、とりあえず使ってみよう。
iPhoneをはめこんだら、Omoidoriをカパッと開いて三角にする。すると、電源が自動的に入って準備が完了する。
さて、ここで古いアルバムを取り出すのである。我が家の納戸の腐海(ふかい)の底から発掘したのは、私が小さい頃のアルバム。大して大切に扱っていなかったので、ボロボロで崩壊寸前。ちなみに、昭和40年(1965年)頃のものであると思われます。
この中で比較的まともに残っている右下の写真をまず使ってみるのである。Omoidoriアプリを起動して、Omoidoriをおもむろにこの写真の上に置く。すると、先ほどの写真が見えてくる。
そして撮影ボタンを押すと、カシャカシャと2回(これがミソ)シャッター音がして、古い写真がデジタル写真としてiPhoneに取り込まれるのだ。
それだけ? ええ、それだけである。「プリント写真なんて普通にiPhoneのカメラで撮ればいいんじゃない?」と思った人、実はそれって大変なのだ。
ものは試しだ。普通にiPhoneで撮るとこうなる。
まず、光が当たったところはテカり、斜めにならないよう真上から撮ろうとするとiPhoneの影が落ち、まっすぐに撮ったつもりでも微妙に斜めになり、そしてiPhoneが少し傾いていて写真が平行になっていない。キッチリ撮ろうと思うと、光も均等に当ててやらなきゃいけない。これら全てを解消してきれいに撮るのは、ものすごく面倒くさい。
だからこそ、Omoidoriの出番なのである。これなら、まっすぐに光も当たり、均等でテカりも影もない撮影をしてくれる。iPhoneをカチッとはめて、Omoidoriをカパッと開いて、写真の上にカポッとかぶせて、カシャッと撮るだけで、こんなデジタル写真になるのだ。
これは楽しい。では横向きの写真はどうなるか。
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