優しい善人はいつだって孤独、だから強くなるのよ――
こんにちは、氷太よ。
今日はまた羽生山へび子先生の
『晴れときどき、わかば荘 まあまあ』
を頂いていくわね。
前回の記事の漫画
この作品の後編ね。
ぶっちゃけ今月はもうBL漫画買うつもりなかったのよ。
でもバンバンこっちも読んで欲しいってリプライ来るし、アタシももう我慢できなくなって購入しちゃったわよ。
こんな気持ちいつ以来かしら・・・。
と思いを馳せたけど、ドラクエヒーローズ2買った時もそうだったわ。うん。
ひゃだ!!めちゃ最近じゃないの!!
この後編ではわかば荘に住んでいるもう1人の住人+大家さんでもあるママのお話が収録されているわ。
やはり確信していた通り・・・・
ママのお話は神でした。いやガチで。
絶対に作りに作られてると思ってたのよ。
ママのお話読んで、ほろっと大泣きして、この言葉を思い出したわ。
「飲み屋のオカマが、「人は汚れれば汚れるほど、涙もろくなる」って言ってたよ」
リリー・フランキーさんの発言ね。
「汚れる」っていう言葉が指す物って色々あるとは思うけど、全てに通ずる要素は「経験」よね。
前編のママの暖かさが凄くシックリと来るお話になっているわ。
あらすじ
皆に幸在れ! !
下町にあり小料理屋と路地の裏アパートで繰り広げられる男と男の人生行路。
駅から3分風呂トイレ付き。
女装ママが管理するアパート『わかば荘』。
202号室の鮎川要は、真面目な顔して頭の中では妄想遊び、
妄想で足りなければ男をひっかけ遊んでいた。
けれど、謎の隣人・澤村に修羅場を助けられてから鮎川は澤村のことばかり考えてしまい……?
わかば荘に暮らす男たちと、彼らを見守るママの
もどかしいまでの恋愛模様を羽生山へび子がお贈りします!
こんな感じね。
ママに関しては恋愛模様というか、人生とは?人とは?っていうスケールでお話が進んで行くわね。
それぞれ独立したお話になってるから前回と同じスタイルで綴っていくわね。
~そわそわDEAD☆OR☆ALIVE~
前回の登場人物でもあり、晃太の彼氏である翔くんのお話。
このジュース飲んでる2人組みの左の子ね。
・・・ぶっちゃけこの作品は
・ハンバーグで言うならパン粉と卵
・そばで言うなら山いも
ってところね。
言いたい事分かるでしょ?
ぶっちゃけ、晃太と翔のその後のお話でもあり前編と後編を繋ぐ架け橋のようになっ
ているお話。
メインは翔君なんだけど、伝えたいメインテーマが
「わかば荘ってこういう所なんですよ」
というプロローグ感が凄くあるので良いお話ではあるんだけど、「翔君のお話」という部分に絞ってしまうと今までのお話とこれからのお話の中では比較的内容の浅い噛ませ犬的なポジションになっている。
いや、大事なんだけどね。
お話自体も良いんだけどね。
他のお話が濃すぎるから比べると、これという見せ所の無い翔君可哀想かなって感じがしたわ。
ビシっとキメる翔君が見たかったな・・・。
~あすなろ~
これは高校教師である「あゆ」(表紙で本持ってる人)
ミステリアスな危ない雰囲気を持った「澤村」(あゆの隣に居る人)
のお話ね。
ストーカーになってしまった遊び相手から澤村に助けてもらい、その後関わりを持っていくがお互い過去の出来事に縛られていて――
って感じの物語。
今までの中で最も「現実のホモの生活に近い価値観」を持ち合わせた漫画になっているわ。
特筆すべきなのはこの「あゆ」のキャラかな~。
ちょっとね同人誌臭のするキャラなのよね。
アタシ正直言うと、同人誌ってそんな好きじゃないのよ。
なんていうのかな・・・・。
こう作家さんが描きたい事を描いてるだけっていうイメージが強いから。
「お・・・おう。そうか・・・。」
って感じになっちゃうのよね。
妄想が強いっていうか、強引っていうか、一方的というか・・・・。
はっきり言わせて貰うと
このアタシのブログのようなアクの強い展開の漫画が得意ではないのよ。
・・・ここ、そんな事ないよ~って言う所やで?
・・・ここ、いつも楽しみにしてるって言う所やで!?
それに比べてこの「あゆ」のキャラクターは素晴らしい。
すげーお固そうで真面目ぽいキャラなのに妄想のシーンが笑えてくる。
例えば1つだけ挙げさせて頂くと
モブ「飲み屋のトイレで何してるんだ?」
アユ「ふふ・・・トイレの神様だよ」(片目閉じながら
・・・・もはや意味がわからない。
「芋けんぴ、髪に付いてたよ」以上に理解不能だわ。
最高に良いキャラしてるわね!
肝心のストーリーも良い感じ。
さすがにアタシには「澤村」が背負っているものの大きさとかは理解できるとは言えないけど、「アユ」の方はちょっとは理解できるわね。
遊び人で彼氏を作ろうとしないアタシの友人にちょっと似た価値観・・・というか諦観を持っているのよね。
幸せになるには時に傷つく覚悟が必要になったりするもの。
だけど傷つくくらいなら、望んだりしないっていうスタンス。
人によれば逃げてると思うかもしれないけど、本人としては闘っているのかもしれないわね・・・。
そして序盤はマジで誰とくっつくのか分からない状況にあったわね。
・・・アタシとした事が、ミスリードされる所だったわ。
ぶっちゃけ表紙の時点で分かっている事なのに、生徒とくっつくんじゃねーかとさえ思ってしまった。
後半になればなるほど、「抱え込んでいるもの」が明らかになって本領を発揮していくお話。
~HARD LUCK WOMAN~
ママのお話。
右奥にいるのが若かりし頃のママ・わかば。
寝ている子が隣人の子供ね。
深い部分は割愛するわ。
これ大事な伏線だから自分の目で確かめて欲しいの。
「あらあら」読んでれば大体の予想は付くと思うけど。
現在に至るママの経緯が描かれていくわ。
あらすじとしては
元々女装癖のあるバリバリ働くリーマンと虐待を受けている隣人の子供のお話。
これさあ・・・。
泣かない人いんのかしら・・・?
最近漫画が実写化される事多いけど、こういう漫画を実写化しろよ
とマジで思う。
愛情を注がれない子供と、支えになり一人で奮闘するママ。
描かれる美しい2人の関係性と残酷な現実。
時折立ち止まりそうになる弱さに負けないよう、自分は強いと言い聞かせ歩き続ける。
この物語を読み終えてなお、表紙にあるプリクラを見てまた泣いたわ。
回想に入る部分、終わりの着地点も本当にお見事。
アタシ、ホモだからかもしれないけど・・・・。
これを超える作品、もう絶対に無いと思うの。
まとめ
BL漫画として名作・・・ではなく、もはや漫画全体の中で名作と言われるべき作品。
きっと貴方にとっても何度も読み直すであろう宝物になると思うわ。