僕ははっきり言って「男脳」とか「女脳」という考え方はきらいだ。もちろん、共に歩むべき異性を少しでも理解しようとして、一つの個性として持っている「性別」から来るパーソナリティを分析するというのはとても有効な手段だと思うし、その点において否定するつもりはない。
けれども、大半は「だからどうした」という話で、どんな個性であろうが目の前の問題を解決するためにベストな選択をしなければならないことに変わりはない。女は感情で動くと言われようが、そんなもの関係ない。感情だろうが理屈だろうがやらなきゃならんことはやらなきゃならんし、逆に理屈だけ積み上げてもできないもんはできない。やるべきことをちゃんとやりましょう、という以外にすべき話などないと思っている。もちろんその「やるべきこと」というのは「幸せのために」というのが頭につくべきで、感情を優先する方が幸せになれるなら、それはそうすればいいという話も含めて。
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さて、そういう「男脳」「女脳」の違いから、男は会話に問題解決を求め、女は共感を求めるという話になり、そして「女の話にはオチが無い」とよく言われている。
僕は、この話に関して大半の女性が勘違いをしているんじゃないかと思っている。
たとえばあの犬山紙子さんもこんなことを書いている。
さて、関西といえばオチのない話に異様に厳しい土地ですよね。そのせいか一般の人のエピソードトークもクオリティが高いことが多く、犬山もマッサージのおばちゃんの話にバカ受けしたところです。自分が話すことを考えるとしんどいけど、「誰に対しても平等に、オチのない話には厳しい」ので、それはそれでいいよなあと思うのです。
しかし、世の中には「女の話はオチがない」と、何故か「対女」でオチのなさを糾弾してくる男性が結構多いのも事実。
別のサイトでもこんなことが書かれている。
じわじわ増殖中!? 彼女に「話のオチ」を求める男の心理＆対処法
「オチ」というのは、会話を閉じる際の工夫のひとつにすぎません。話芸でもない限りそんなものは必要ないし、ましてやいいキャッチボールが成立していれば、どんな形で会話が終わっても「おもしろかった」という感覚は残るわけです。それでもオチをつけたいなら、お笑いの専門学校にでも通えってんだ＼(^o^)／
ここに、大きな認識のずれがあるように思っている。
上に二つあげたどちらも、要するに「お笑い要素的な"オチ"を求められている」という前提に立っているが、たぶん、大半の男はそんなことは求めていない。だいたい、男は女に面白さなど求めていない。求めているのはおっぱいとオッパイだろう。というかむしろ、自分より面白かったら大半の男は嫉妬するだろう。
恋愛市場の需要と供給、もしくはセックスのパワーバランスからいって、基本的に男が求める側であり女が受け入れる側というこの状況からして、相手を笑わせる術を磨く環境にあるのは男の方だろう。そのような環境下で目の前にいる女の方が面白いということになれば、これはもう男としての話術の未熟さ、ひいては人としての魅力がないことを突きつけられているようなもので、どうしたって嫉妬してしまう。
はい、つまり、面白い男はモテるが、面白い女はやはりなかなかモテない。そして、仮に男側が相手の女性を自分より面白いと認めることがあるとすれば、それはもうその時点で異性として、恋愛の対象として見ていないという何よりの証拠になってしまうだろう。
男は、女の話に笑いなど求めていない。漫談をして欲しいわけじゃないのだから。だいたいが、かわいい女の子なんてのは目の前にいればそれでいいわけで、大半の男はガッキーに面白い話など求めないし、して欲しくもないし、もうそれはどんな話だってむしろ「とても面白いと感じる」のだ。そして、恋をしている男にとって目の前にいるその女性はみんなガッキーや桐谷美玲ぐらいには見えている。愛や恋はそれぐらい盲目にさせてくれる、Zoffにもパリミキにも売ってないとても素敵な色眼鏡だ。
かわいい女の子が口を開けばもうその時点で面白いというのに、笑いなど求めるはずもない。
では、男は何に困るのか。
能面ヅラ美さんがこんなことを書いている。
そんな私は話をする時に「目的や理由」が欲しい。一緒に笑いたい、一緒に楽しみたい、質問したい、相談したい、共感したい、知りたい、知ってほしい...目的は何でもいいのだけれど。
～中略～
例えば「昨日空を飛ぶ夢を見たんだけど、途中で空から落ちちゃった」と言われ、そこで話が終わりだったら私は「へぇ～」と言いながら心の中で（で？）と思う。この話をした目的が分からないからだ。
前段では、一見すると他の引用記事と同じように「目的というゴールを求めるから」というように読めるが、後段では実はそういうことではないことを書いている。
「昨日空を飛ぶ夢を見たんだけど、途中で空から落ちちゃった」
そう、「何が言いたいのかわからない」のだ。
- 空飛ぶ夢を見ててとても気持ちよかったのに、途中で落ちちゃって残念だったのか、
- 空が高くてとても怖かったと思ったら、そこから落下してさらに怖かったのか、
まったく真逆の話になるのだが、これだけではそのどちらなのかがさっぱりわからない。「女性は問題解決ではなく共感を求めている」といくら何度も言われたところで、これだけではそもそも共感ができない。どっちを自分に伝えようとしているのかわからないのだから。そして、この状態で"共感して"という女性のことを「察してチャン」と呼ぶ。たしかにこれはエスパーでもない限りわからない。
それを是非女性にもわかってほしいのだが、たぶんこのことに男側も、ネタとして取り上げる人たちもわかってないんだろうと思う。
またＢさん（30歳独身）も女性のおしゃべりの内容に不満があると断言。それは「オンナの話はオチがない」。「例えば『今日スーパーで豚肉が超安かったの』とかって話してくると、こっちは『それで？』と返す。でもそれだけでオチもない。逆に『それで？』って返すことに怒られたりしますから。今はまだ結婚していないからそういうこともたまにだけど、結婚して毎日これだとうんざりしそう」
という話に対し、続きでこう書かれている。
とにかく男性の話を聞いていると共通するのは「結婚して妻の他愛もない話を毎日聞くのはつらい」ということ。だから「しゃべらない」が結婚の条件として人気ということにつながるのか。
いや、夫が辛いのは「他愛もない話」じゃない。「豚肉が超安かった」から何をどう思ったのか、がわからないから辛いのだ。何に共感して良いのかわからないから辛いのだ。
- 「豚肉が超安かったから今日は生姜焼きにしたんだよね」なのか
- 「豚肉が超安かったから超得した気分！」なのか
- 「豚肉が超安かったから腐ってるんじゃないかとちょっと不安」なのか
これがわからないから、共感も反論もできず、バカである大半の男は「女の話はつまらない」という結論に至る。そして、一部のバカじゃない男は「ほう、いくらだったんだい？」と、すべてのパターンに当てはまりそうでありながら結論を引き出せそうな質問をして会話を促し、モテモテになる。
前後の文脈で察しろよと言うかもしれないが「喋ることに意味がある」という女性は、大概は話に文脈が無い。次々に話題が変わってしまっては前後で察しようもない。しかし、それは問題じゃない。話ごとに「伝えたいこと」があれば大概の男はついてこれる。なぜならあなたはガッキーなのだから。
たとえば、豚肉の話にするなら上記すべてのパターンが入っていても良いのだ。
「今日、優子ちゃんママとお茶したあと一緒にスーパーに行ったんだけど！あ、そこのお茶したカフェのケーキが超美味しかったから今度連れてってね、それで、スーパーに行ったんだけど、優子ちゃんママがちょっとトイレ行ってくるっていうから私その間にお肉コーナーに先に行ってて、そしたら豚肉が超安くって！びっくり！こんな安くていいの？！って、だからこれ優子ちゃんママにも教えてあげなきゃって、トイレから戻ってくるまでそこ動かなかったんだけど、見せたら優子ちゃんママもびっくりしてて、ついいっぱい買っちゃったのよねぇ。あ、だから今日は生姜焼きなの。美味しい？でもぉ、さすがにちょっと安すぎじゃない？こんなに安いと衛生面とか不安になっちゃう。大丈夫かな？どう、美味しい？」
こういう話であれば、聞ける男は山のようにいる。それこそ腐るほどいる。しかし、「話にオチがない」といわれる女性の大半はこうなのだ。
「今日、優子ちゃんママとお茶したあと一緒にスーパーに行ったんだけど、優子ちゃんママがちょっとトイレに行ってくるっていうからその間にお肉コーナーで見つけた豚肉が超安かったの」
聞いてる夫の脳内はこんな感じだろう。
（ ゜Д゜）？
優子ちゃんママとお茶した話はいったいぜんたい何のためのクダリだったのか、そこはスルーしていいのかそこも聞くべきなのか、トイレに行った間に見つけたというのはなんだったのか、それぞれについていったいどう思ったのかが全くわからず、そして様々な可能性を描いたところで広すぎて「伝えたい内容」が捉えられないのだ。
女性の皆さまはこれをぜひ理解してほしい。別に漫談を求めているわけじゃないのだ。共感しようにも、いったい何に共感してほしいかわからないから困ってしまうのだ。
え？ちゃんとどう感じたかを言ってるのに「それで？」って言われるって？
大丈夫。安心してほしい。何も想い悩む必要はない。
それはあなたに興味が無いだけだから。
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