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 ロシア政府とつながりがあるとみられるハッカー集団が米民主党全国委員会のコンピューターに侵入し、大統領選で共和党候補になるトランプ氏についての分析情報を収集していたことが判明した。同委員会が雇った情報セキュリティー会社「クラウドストライク」が14日、明らかにした。

 米メディアによると、ロシアの二つのハッカー集団が昨夏以来、同委員会のコンピューターに侵入。同委員会が集めたトランプ氏に関する分析情報や、内部の電子メールを見られる状態になっていた。クラウドストライク社は「彼らは国家レベルのスパイ活動で使う高度なノウハウを持っている」といい、ロシアの情報機関とつながっているとみている。

 同社によると、一つのハッカー集団は以前、ホワイトハウスや国務省のコンピューターにも侵入していた。米ワシントン・ポスト紙は、民主党の指名獲得を確実にしているクリントン前国務長官と違い、トランプ氏は政治経験が短いため、「外国の機関が(情報収集の)遅れを取り戻そうとしている」とする専門家のコメントを紹介した。(ワシントン=五十嵐大介

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