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 防衛省は15日、中国海軍のドンディアオ級情報収集艦1隻が同日午前3時半ごろ、鹿児島県・口永良部島の西側の領海を南東に進んでいるのを、海上自衛隊の哨戒機P3Cが確認したと発表した。その後、午前5時ごろ、この軍艦が同県・屋久島の南側の領海を出て、南東へ向け航行したのを確認した。統合幕僚監部によると、中国海軍の軍艦が日本領海に入るのは極めて異例という。

 外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は15日午前、在日中国大使館の劉少賓次席公使に「先般の中国海軍の接続水域の入域に続いて、中国軍の活動について懸念している」とする申し入れをした。9日未明には、中国海軍の軍艦が沖縄県の尖閣諸島周辺の接続水域を初めて航行するのが確認され、日本政府は抗議している。

 世耕弘成官房副長官は15日の会見で、「政府としては引き続き、我が国周辺海空域における警戒監視活動などに万全を期していく。今回の中国艦艇がどういう目的で航行したかについては、現時点では確たることを申し上げるのは控えさせてもらいたい」と述べた。

 領海は沿岸国から12カイリ(約22キロ)までの水域で、領土や領空のように主権が及ぶ。

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