前回までの前田
2007年。30歳になり、「このままでいいのか」と焦ってきて本やセミナーから知識を吸収しまくっていた時、あるセミナーでショックを受けた。
第4話 デザイナー前田、30歳になり焦りが復活。再び動き出す。
デザイナーはゴミを作っている。
TDC希望塾のセミナーでのとある日の講義。
「デザイナーはゴミを作っている。」
セミナーの先生は実際はそんなにキツイ言葉ではなかったが、ぼくの心にはキツく刺さりました。90分間ずっとそんな話・・・。地球温暖化の現実を知ってショックを受けました。「気候変動+2℃」という本を紹介していたことを今でも強く覚えています。
子供の未来はだいじょうぶなのか?
本当にそう思わされた。
やる気になって矢先だったこともあって、モチベーションがさがり強い喪失感がありました。さらに、デザイナーなんて胸を張れる仕事じゃない。その時は本当にそう思ってしまいました。
この考えからのちに「デザインなんて大した仕事じゃない」と発言して傷つけてしまうことにもなりました。
この時の自分に「大貫卓也を思い出せ。」 と言ってあげたい。
その後、それでもセミナーや勉強は継続していましたが、温暖化を引きずっていてどうも身にならなかった。
とにかく、デザインに対する不信感しかなかったんです。
大阪で、GRAPHの北川一成さんの講演情報をゲット
セミナーにて、GRAPHの北川一成さんが、大阪のDDDギャラリーで講演をする情報をゲットしました。
北川一成さんといえば、世界のグラフィックデザイナー協会の会員にも選ばれている。日本を代表するグラフィックデザイナーです。
北川一成/アートディレクター・グラフィックデザイナー/GRAPH代表
引用:http://morisawa-resources.s3.amazonaws.com/uploads/tmg_block_page/cover_image/2007/img_0010_11.jpg
北川一成のデザイン
引用:http://tdctokyo.org/jpn/wp/wp-content/uploads/2013/04/01.jpg
http://mag.sendenkaigi.com/brain/201504/images/054_02.jpg
引用:https://smlycdn.akamaized.net/data/product2/2/d2045d8c842ccb6126c72a68f0d479d2893587a8_l.jpg
前に読んだ本の北川一成インタビューで、
「捨てられない印刷物を目標にしている」と発言されていました。
「これや!」 ピンときました。
講演を絶対聞きに行こう。もしも、話せる機会があったら話したい。
デザインの力と、正当性を求めて。
前田、北川一成に会いに行く。
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引用:http://tdctokyo.org/jpn/wp/wp-content/uploads/2013/04/01.jpg
大阪・南堀江のDDDギャラリー(大日本印刷)にやってきました。
GRAPH北川一成氏の作品展。この人のデザインはとにかく造詣が面白い。そして美しい。「こんなことやって良いんだ!」とデザイナーは勇気をもらえる。発想がぶっ飛んでいます。
しばらくして、講演が始まりました。
内容は、GRAPHの成り立ちと印刷会社としてリブランデジングした経緯。目が見えなくなって手術した話が印象的でした。
北川一成さんのデザインの特徴は、見たことない造詣でインパクトがすごい。どこかでみたデザインや、デザインらしいデザインに収まらず、果敢にデザインの可能性を広げている。
ひさしぶりに、デザインがおもしろいと思えた。今日来てよかった!
前田、北川一成に急接近!
そして、講演が終わり、交流会スタート。
北川氏の周りは人だかりができている。
GRAPH社員と談話しつつ、北川氏に近づく前田!
なかなか話しかけられなかったが、勇気を出して突撃!!
前田「あ、あの~すみません デザインを見てもらえませんか?」
北川氏「あ、はいはい」
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北川氏「ええやん。めっちゃ、おもしろい。」
北川氏「本物になりたかったら東京に来い。」
前田「あ、はい。でも。東京ですか〜、東京は無理ですわ~(正直)」
その後実、雑誌でGRAPHの求人広告を発見。「デザイナー募集してるやん!」、その時まで、GRAPHの求人なんかみたことなかった。これは、なんかの縁かもしれんし出すだけ出してみよう。
さっそく、書類を提出。
そこからかなり1ヶ月くらいたって、副社長(たぶん)から電話がかかってきて「面接に来てください」とのこと。
最終回、「デザイナー前田、ついに答えにたどり着く」につづきます。
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