長い年月、「そういうもんだ」と考えて、特に見直すこともなく納めてきた固定資産税。しかし近年、固定資産税を払いすぎていたという事例が頻発している。あなたの固定資産税は、大丈夫か——?
なんでこんなに高いんだ!
「本当に申し訳ないけれど、職員も人間です。どうしてもミスがあるのは仕方ないですよね……」
埼玉県新座市役所に勤める40代の職員は、こう嘆息した。
いったい、何が起きたのか。問題が起きたのは、'13年秋に、「固定資産税を滞納している」として差し押さえられた、2階建ての一軒家だ。
元の戸主は配管工の男性。パートで働く妻と約30年間、何の疑問も持たず税金を納めながら、この家で生活してきた。
だが、毎年徴収される固定資産税は、やけに高かった。納税は次第に滞り、結局、夢のマイホームは公売にかけられた。一軒家は不動産業者に買い取られ、転売された。ところがその際、業者から市に問い合わせがあったのだ。
—この物件の固定資産税、高すぎますよね?
業者は正しかった。この土地は本来、人が生活している「住宅用地」として特例が適用され、「小規模宅地」と分類されて課税されるはずだった。
だが、約30年間にわたって、評価額が4倍以上にもなる「非住宅用地」として、高すぎる請求がなされてきたのだ。
新座市は、徴収し過ぎた固定資産税約200万円に利息をつけて還付したが、転売された住宅には、すでに新しい住人が入居していた。元の持ち主夫婦は、引っ越し先の近所のアパートで、この知らせを聞かされた。
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