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 京極町の町生涯学習センター湧学館で、銅板細工「楽器を弾く人形」展が開かれ、元小学校長の柳原保さん(76)が手作業で制作した精密な楽器と人形37点が来館者の人気を呼んでいる。

 柳原さんは退職後、11年前から独学で銅板細工に取り組む。花や動物など毎年作品テーマを決め、11回目の個展となる今回は童話の世界から飛び出したような帽子姿の人形が、ピアノやトランペットなどを演奏する。管楽器の曲線の配管やギターの弦1本1本まで表現し、楽器の音色が聞こえてきそうな精巧な出来栄えだ。

 主に厚さ1ミリの銅板を糸のこやドリルを使って加工し、ボルトや接着剤で組み立てた。昨年11月から3月までの冬季に自宅工房で1作品を1~3日かけて制作した。柳原さんは「一枚の銅板が丸みを帯びた自分独自の立体に姿を変えていくのが楽しい」と話す。8月末まで。入場無料。(佐久間泰雄)