2016年6月14日
アップルイベント速報&考察

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アップルの開発者向けカンファレンス「WWDC(World Wide Developers Conference)2016」。

その冒頭を飾り、開発者向けのソフトウェア情報を中心に新機能などが発表されるKeynoteが6/13 10:00(日本時間6/14 2:00)より開催されました。

開発者向けなのでソフトウェアや開発キットの発表が主なのですが、私が実際に参加したWWDC2013でのMac Pro&新MacBook Airのような例もあったため、一般ユーザー大喜びのハードウェア発表も期待されましたが……残念ながら無し。
(参考→3分でわかるWWDC2013まとめ:iOS7、新MacBook Air、Mac OS Marvericks、R2-D2っぽいMac Proなど


今回は、今後iPhone/iPadに搭載されるiOS 10、Macに搭載されるMac OS X改めmacOS Sierra、Apple WatchのwatchOS、Apple TV用のtvOSの4本立て。

一般ユーザーには、今年の秋から随時使えるようになる新機能が続々と発表されました。

いつものように、通勤中などに3分でわかるようにまとめたのでご確認ください!

iOS 10

主に10の新機能を搭載。

1. ユーザー体験の改善

・iPhoneを手に取り起こしただけで、通知が見られる

つまり、従来の電源ボタンを1回押した状態に自動的になってくれるということですね。これはいい。

・ロック画面から3D Touch機能でメッセージ返信、予定の確認などが可能

便利な機能ではありますが、セキュリティは大丈夫なんでしょうか?もちろんオフにできるとは思いますが

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・溜まった通知を一気に削除可能

・コントロールセンターのデザイン改善、ミュージック用の操作パネルも新たに搭載

・ウィジェット機能を強化し、ニュース動画なども閲覧可能に

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2. Siri

・Siriが開発者に開放され、他アプリでも利用可能に

デモではWeChat、UberといったアプリでSiriを使っていました。LINEあたりもそのうち対応してくれれば便利になるかも。

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3. QuickType

・文字入力時に、現在地や連絡先、スケジュールなどを賢くサジェストして入力を助けてくれる

デモを見る限り、使いようによっては便利そうでした。あとは実際使ってみてどの程度賢いか。

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・多言語切り替えが容易に

4. 写真

・顔認識して、人物ごとに自動的に写真を分類

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・写っている場面や場所なども認識して分類

・分類ごとに自動で思い出のムービーを作ってくれる。タイトルフォントやBGMの変更も可

サーバーにアップなどせずローカルで処理しているようだったので、これはなかなかすごい。アップデートしたらまずやってみたいことの1つです。Macへの取り込みもできるんだろうか。

5. マップ

・近くの渋滞状況やランチの場所などを教えてくれる、プロアクティブ機能

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・よりわかりやすく視点変更しナビしてくれるダイナミックビュー

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・ナビルート沿いのガソリンスタンド等を一発検索できる機能

・サードパーティアプリをマップ内で利用可能に。例えば、店を探す→予約→タクシーの手配まで全部マップアプリ内で可能

基本的にGoogleマップで十分だと思っていますが、このダイナミックビューとルート周辺検索が十分優秀で、サードパーティアプリのラインナップが充実してくれば乗り換える理由になり得ます。

6. Apple Music

・デザインが大幅リニューアル

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・歌詞表示に対応

・新しい音楽のリコメンド

7. News

※日本では未リリースのため割愛

8. Homeアプリ

・Homeアプリを搭載。対応機器と連携してライト、玄関のロック、ブラインドなどを操作できる。例えば「おやすみ」ボタンで電灯オフ、ブラインドを降ろすなどを1タップでできる

対応する機器を利用していれば便利そうなこのHomeアプリ。発表内では「アメリカと中国の建設会社と提携」と言っていましたが、日本ではどの程度対応されるのか注目です。

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9. 電話

・留守電を書き起こしてくれる機能

・連絡先にVoIPアプリ(WhatsAppなど)を登録可能に

LINEにも対応しているようなので、LINE電話を使うことの多いであろう日本のユーザーにも嬉しいですね。

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10. Messages

・メッセージ内で動画、音楽再生が可能に

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・絵文字が3倍大きく表示される

・ハイライトされた文字を絵文字で置き換える機能。例えばhappy→笑顔の絵文字、など

・入力した文字に様々なエフェクトを付けることが可能に。手書き文字も送れる

・写真や動画に文字や効果を重ねられる

個人的には、「これ、使う?」な機能ばかりではありました。そもそもメッセージアプリあんま使いませんしね…。まあでも表現の幅が広がるのはいいこと。

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・スタンプ機能。アプリ開発者はスタンプの販売も可能に

LINEからヒントを得たんでしょうか。Apple得意のサードパーティつぶしの1つかと。

11. その他

以上がメインの10新機能ということでしたが、他にもiOS 10で搭載される新機能として以下が紹介されていました。

・メモアプリのメモ共有

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・メールアプリの会話形式表示

・Live Photosの編集機能

・iPadにおける、Safariの2画面分割(Split View)


また、最後に発表された注目のアプリが開発初心者向けの「Swift Playgrounds」です。

・iPadのみで利用可能

・ステップやジャンルごとに、課題をこなしながらSwift(アップルの開発言語)を学んでいくアプリ

これはかなり画期的な試み。開発者が増えれば当然アップルも潤うわけですからね。リリースされたらちょっとやってみたい。

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Mac OS X改めmacOS Sierra

・Mac OS XからmacOSに改名。新OS名はmacOS Sierra(シエラ)

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・Apple Watchをはめていれば、Macのロックを自動的に解除するAuto Unlock

Apple Watchは正直普段使ってないので、微妙なところ。iPhoneで解除できるようになるといいんですが。

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・iOS⇔Mac間でシームレスにコピー&ペーストできるUniversal Clipboard
あれ、この機能はどこかのアプリでやってた気が……

・iCloudを通して、複数のMacやiOSのデスクトップを共有

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・不要なファイルを自動削除してくれるOptimize Storage

ついサイズ肥大しがちなので嬉しい機能、ですが暴走が怖い。もちろん削除対象の設定はできると思いますが。

・Macで買ってiPhoneで指紋認証して購入できるApple Pay on the web
 ※日本ではまだ利用不可

・地図アプリなど、FinderやSafari以外のアプリもタブ化が可能に

・YouTube等の動画をMacに常駐させることが可能なPicture in Picture機能

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・MacにSiriが搭載。Web検索や音楽再生などが可能に

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・起動速度などパフォーマンスが大幅にアップ

・iOSにもあったDock、Control Center機能

・手書きで文字を入力できるScribble機能。英語、中国語に対応

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・文字盤にミニー、アクティビティ表示など新たなラインナップ

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・スワイプで文字盤を簡単に変更可

・アクティビティが車いす対応

・サイドボタン長押しで緊急通報(SOS)ができる

・家族や友人とアクティビティ状況を共有し、メッセージも送受信できるActivity Sharing機能

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・深呼吸をうながすタイマー、Breathe機能

tvOS

・tvOSに対応した新しいRemoteアプリがリリース

・Siriでのムービー検索、YouTube検索、チャンネル選択が可能

・iOSデバイスのログイン状態を引き継ぐシングルサインオン機能

・背景を暗くできるダークモード

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・iPhoneと連携し、動画配信アプリ等を自動的にダウンロード

あとがき

面白そうなポイントはあったでしょうか?

新しいOSは本日から開発者に配布され、バグの修正および改善が行われます。
また、発表には盛り込まれなかった新機能もたくさんあるはず。

とりあえず、今回発表されたOSのリリースはいずれも今秋。
そのときまで、首を長くして待っておきましょう!

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