総務委員会集中審議に臨む舛添要一東京都知事=東京都庁(撮影・春名中)【拡大】
危機管理コンサルタント・田中辰巳氏「知事に起死回生の一手はなく、末期症状を示している。リオデジャネイロ五輪を持ち出して主張したが、有権者の信頼を失った人が知事の座に座り続け、世界の信用を失うリスクの方が何倍も大きいのではないか。思い上がりとしか言いようがない。都議会の今後の対応が注目されるが、知事自身と同様、都民や国民が注視していることを認識してほしい」
★ポスト舛添は?
遅くともリオ五輪後の舛添氏の辞職が不可避となり、永田町では新都知事候補が取り沙汰されている。自民党では、防衛大臣などを歴任した小池百合子衆院議員(63)や、都連会長で都政に精通する石原伸晃経済再生担当相(59)。民進党では石原氏の元公設秘書で自民にも近い長島昭久衆院議員(54)や、知名度の高い蓮舫参院議員(48)。このほか参院選出馬を見送った谷亮子参院議員(40)が東京五輪を前に意欲を示しているとされるほか、人気グループ、嵐の櫻井翔の父で総務省事務次官を退任する桜井俊氏(62)を推す報道もある。
★不信任決議の行方
共産と民進系の両会派は14日の議会運営委員会に不信任決議案を提出することを決定。15日に審議される見通し。不信任決議案は都議の3分の2以上が出席し、4分の3以上が賛成すれば可決されるが、公明を含めても届かず、成立には自民の同意が不可欠。可決なら知事は辞職か議会解散を選択する。15日の閉会日に審議が行われなければ、次は臨時議会を招集するか、9月の定例会を待つことになる。