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駆除のクマの胃から人体の一部 襲って食べたか 秋田

朝日新聞デジタル 6月13日(月)21時29分配信

 秋田県鹿角市十和田大湯の山中でクマにかじられたり引っかかれたりしたような傷痕のある男女4人の遺体が5月下旬から相次ぎ見つかり、クマ1頭が駆除されたことを受け、駆除に関わった関係者が13日、クマの胃を調べたところ、中から人体の一部が見つかった。クマが人を襲って食べたとの見方をしている。関係者が明らかにした。

 クマは今月10日、青森県十和田市の女性(74)の遺体発見場所の近くの山林で、地元猟友会に射殺、駆除された。ただ、このクマが人間を襲ったのかは分からないため、秋田県や県警、市などでつくる対策会議のメンバーが13日午後、クマの胃と腸を調べたところ、中から人の体の一部(体毛と肉)が見つかった。今後、さらに詳しく調べる。

 胃の内容物はほとんどがタケノコで、口に近い上部に人の体の一部があった。腸は消化が進み内容物はほとんどなかった。被害者の特定につながる衣服は見つからなかった。

 関係者は、人体の一部があったのが、胃の上部だったことから、このクマが襲ったのは女性で、5月下旬に被害に遭った男性3人は別のクマの可能性が高いと見ている。駆除に関わった関係者は「クマが人を襲って食べるというのは県内では聞いたことがない。ほかにも人を襲ったクマがいる可能性が高い。現場周辺を封鎖することはできないが、近づかないでほしい」と話している。(斎藤茂洋)

朝日新聞社

最終更新:6月13日(月)22時8分

朝日新聞デジタル