こんにちは、せみけんです。
円高来てますね。空売り比率は高水準のままで、買い手不在の相場です。
様子見継続ですね。
四季報が日曜日に届いてからずっと見てましたが、買いたい会社がちらほら。
暴落したら買おうかなという弱気な感じです。
ダウが過去最高の高値圏で推移しているのに日経がこれだけ弱いですよね。6月13日も日経平均は16,000円割れまでありました。
気にしているのは、ダウが1,000ドル、2,000ドル単位で調整した場合の日経平均ってどこまで下がるのかということです。過去の相場をみても、アメリカ株が下げていて日本株だけが強いということはまずないです。
アメリカ景気が良いままであれば、まだ日本株にそれほど悲観的にならなくてもいいと思いますが、ちょっとどうでしょうね。6月、7月に利上げがあった場合は要注意だと思っています。
後は、円高ですね。トヨタライン(1ドル=105円)を割るとほとんどの会社が想定為替レートを下回るので、業績悪化懸念が高まります。
以前記事にもしましたが、ドル円=110円、ユーロ円=125円が中心レートですが、2016年6月13日現在で、ドル円=106、ユーロ円119円と円高が進んでいます。
さて今日のお題です。
会社四季報についてです。
あの分厚い聖書みたいな辞典みたいな本です。どのぐらいの人が使っているんでしょうかね。オンラインの証券会社のユーザーであれば、たいていは同じ内容が電子データとして見れますので無料で使うことができます。
私は定期購読をしていて、全部は目を通さないですが、利益率の良い会社を探すためのきっかけに使っています。やっぱり紙は安心しますね。
その際にやっている私の使い方をご紹介してみます。ご参考にしてみてください。
1.仕入先と販売先
2.比較会社
3.まとめ
1.仕入先と販売先
(※1)
右下のあたりに、仕入先と販売先というのが記載されています。
青字で書いてある箇所です。
これをイメージしてみると、こんな感じです。
ちょっと前に私が四季報から見つけ、投資した日本電技で考えてみましょう。
日本電技は、ビル空調計装工事の大手です。
ビルや工場の省エネルギー化・省力化・快適化を実現する技術です。
ビルや工場の空調や生産ラインなど、各種設備・機械装置を、計測・監視・制御の手法をもって有機的に機能させることで、作業環境や生活空間の省エネルギー化・省力化・快適化を実現しています。(日本電技のHPより)
何故、この会社に注目したかというと、売上高利益率が10%を超えており、業績が右肩上がりで伸びていたからです。最近も増配があったためかなり上昇しています。
では、仕入先と販売先を見てみます。
仕入先 アズビル
販売先 高砂熱学工業
こういう図式になりますね。
では、この後は、アズビルと高砂熱学工業についても調べます。
①アズビルについて
アズビルは、制御・自動化機器大手です。
時価総額は、2283億円とあり、日本電技の時価総額、113億円に対してかなり大きいです。また、9期ぶり最高益というコメントもあり、ここで推測するのは、空調計装工事は儲かっているのでは??ということです。
どの会社も省エネは進めていますし、ビル・工場がどんどん大きくなるため、効率化を図るためには空調計装工事は欠かせません。
ただ、アズビル側の営業利益率は、7.3%と日本電技よりは劣ります。日本電技の営業利益率は10%です。
日本電技の会社規模は小さいのにも関わらず、営業利益率が高いということはどういうことなのでしょうか。
何か良い技術をもっているのではということを念頭に入れ、後で有価証券報告書や会社HPで調べます。
②高砂熱学工業について
この会社の時価総額は、1161億円とそこそこ大きい会社です。
営業利益率は3.7%と若干もの足りないですが、四季報のコメント欄には、連続増益とあります。
3社ともに儲かっており、この業界は「お金の匂い」がしませんか?
ちなみに、3社ともに有利子負債はほとんどなく、現金同等物の方が多いため、実質無借金です。お金が残る事業をやっているといえそうです。表にまとめました。
この中でも日本電技は、高営業利益率なのでその理由をさぐるために、IR資料と有価証券報告書でさぐってみることになります。
2.比較会社
(※2)
日本電技は儲かっていそうな会社だというのは、さきほど調べました。ただ有報見るのも結構大変です。もっといい会社が他にあると時間とお金のロスになりかねないので、事前にもっと儲かっているライバルはいないか、割安な会社は無いかを調べてみましょう。。
左側中段にある比較会社という箇所があります。★青字の箇所です。
ここを見ると日本電技の比較対象となる会社が記載されています。
1736 オーテック
9960 東テク
この2つの会社名がありました。
この会社と比較し、どこに会社の強みがあるのかを考えます。
3社をざっと比較するとこんな感じになりました。
(東テクは、商社の面もあり一概に比較できないのですが、今回は例ということで進めます。)
(二段に分けました)
日本電技は、営業利益率は10%以上と高く、無借金なのに、ROEが11%と高い状態です。なかなか良さそうですね。EV/EBITDA※も簡便的に計算しましたが、日本電技は0.6とかなり小さい数値となりました。
※EV/EBITDAは低いほど割安といえます。
EV:企業価値
EBITDA:Earnings Before Interest,Taxes,Depreciation and Amortization
つまり、営業利益+減価償却=年間に創出されるキャッシュのことです。
その会社を買収した時、何年で投資金額が回収されるかを計算するもので、低いほど一般的には割安といわれています。一つの指標であり絶対的に有効ではありません。
3.まとめ
・仕入先、販売先の関係を描き、業界が全体的に儲かっているのか力関係も含めて考えてみる
・ライバル(比較会社)との割安性、営業利益率、将来性を考えてみる
・投資対象の会社が何故儲かっているのかを有報、IR資料で考えてみる
こんな感じでしょうか。いろいろ調べていくうちに、意外と仕入先の方が儲かっていそうだなとか、ライバル会社の方が成長しているなということで、投資先が変わることが多々あります。
結構、四季報も使い方によっては価値があるんじゃないでしょうか。
昔は、この仕入先、販売先、比較会社も載ってなかったので、コンパクトな四季報はどんどん使いやすくなっています。
※1、※2 引用元:http://money.ocn.ne.jp/sikihou/
2016年6月13日現在、ここに記載した銘柄は保有していません。また、特定の会社の投資を勧めるものではございません。