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ニコラ・プッサン作品集

芸術

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どうも、Toshiroです。いつもお読みいただきありがとうございます。今回はニコラ・プッサンの作品を紹介します。

 ニコラ・プッサン

ニコラ・プッサン(1594-1665年)はフランスを代表する画家です。古典的な表現の作品を多く残しました。宗教画、神話、歴史画、風景画など幅広く手掛けています。

1594年、プッサンはフランスのレザンドリに生まれます。プッサンが生まれた当時の父親の年齢は60近くにもなっており、あまり恵まれた環境ではありませんでした。

1624年、プッサン29歳の時にローマへと赴きます。ローマではバルベリーニ枢機卿やその秘書であるカッシアーノ・ダル・ポッツォなどから庇護を受けました。バルベリーニ枢機卿がフランスにプッサンの絵画を送ったことにより、フランスではプッサンの名声が広がっていきました。

当時のフランス国王ルイ13世から親書を受けたプッサンはフランスに帰国するのですが、保守的な画家たちとの対立により2年ほどで再びローマに戻ります。その後は自身の独自の様式を探求し、多くの作品を手がけました。

プッサンは正直なところ、当時はあまり大きな功績を残していたわけではありません。しかし後の巨匠たち、例えばルイ・ダヴィッドドミニク・アングル、ピカソなどにも多大な影響を与えており、美術史において重要な人物と言えます。

作品紹介

聖エラスムスの殉教

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プッサン初期の作品です。サン・ピエトロ大聖堂祭壇画の一つとして制作されました。聖エラスムスは救難聖人の1人です。ローマ皇帝ディオクレティアヌスの迫害により殉教しました。殉教という重い主題を扱う本作ですが、暗い色彩は用いられておらず、明るい色彩が使われています。プッサンの独自の解釈が伺えます。

アシドドのペスト

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旧約聖書サムエル記に記されるアシシドのペストを主題とした作品です。ペリシテ人がイスラエルから神の契約の証を盗み、神からの怒りをかい、街がペストで犯される場面を描いています。ペストで母を失う子どもの描写がペストの残酷さを物語っています。

エルサレム落城

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『ユダヤ戦記』に記されるエルサレム落城の様子を描いた作品です。エルサレムの落城をテーマにした作品は当時では割とよくあるものだったのですが、まるで演劇のような表現をしている点が特徴的です。白馬に乗っているのはティトゥス、軍を率いるトップです。

川から救われるモーセ

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旧約聖書出エジプト記に記される、川から救われるモーセを主題とした作品です。イスラエルの人口増加によりファラオの命令で赤子を殺害することになりました。モーセの母は息子の殺害を逃れるため川にモーセを流します。川の下流で水浴びをしていたファラオの王女により発見され、救出されます。モーセというと日本では海を割ったすごい人、という程度のイメージだと思うのですが、モーセは聖書における非常に重要な人物で、絵画にもよく登場します。

ソロモンの審判

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プッサンの作品の中ではたぶん最も有名だと思います。旧約聖書、列王記に記されるソロモンの審判を主題とした作品です。同じ家に住む2人の娼婦。ある夜片方の娼婦が自らの赤子を誤って殺害してしまい、もう片方の娼婦の赤子を取り替えます。言い争いとなり裁判へ。ソロモンは生きた赤子を半分に切ってしまい、それぞれを娼婦に渡すことを命じます。片方の娼婦は同意し、もう片方はやめてくれと懇願します。それぞれの娼婦の姿を見てソロモンはやめてくれと懇願した方が本当の母親であることを見抜きました。

 

スライドショーも作ったので良かったら見てみてください。

www.youtube.com

 

今回もお読みいただきありがとうございました。

Toshiroでした。それでは、また。

 

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