昨年、高尾山に行ってから少し間が空いてしまったけど、久しぶりに単発の登山では無く、縦走に行ってきました。
縦走と言っても都内から日帰りで行ける距離で、しかも電車のみでのアクセスを考えるとかなり限定される。
そんな限定された条件が当てはまる数少ないスポット、「高水三山」で日帰り縦走に挑んだ話。
高水三山とは?
高水三山(たかみずさんさん)は東京都の奥多摩山域の東京の都心側の入口にある、高水山、岩茸石山、惣岳山の3つの山の通称であり総称である。
初心者でも比較的簡単に登れる低山であり、3つの山をセットにして登られることも多い。また、小学校の遠足に登られることもある。
登り方は、各山の項目を参照。
東京都青梅市に位置する。また、岩茸石山~惣岳山までの尾根は青梅市と奥多摩町の境界線になっている。 青梅駅付近から続く整備山道、青梅丘陵ハイキングコースにも接続している(案内表示あり)。
3つの山全ての標高が750m~790mと高さが揃っている、JRの駅から駅へ大きな輪を描くようにぐるりと回るコース、開始地点に商店があるので出発の直前に食料の補給が可能と縦走初心者にも優しい。
優しいとは言っても小学生の遠足で気軽に登れるのか、いささか怪しいのでしっかり準備してから登りたいところだ。
事前に天気予報で当該地方の降水確率、気温を確認して装備にも過不足が無いか確認しておきたい。
新宿駅~軍畑駅へ
東京の東側方面の山は別にして御岳山・大山・高尾山等に行く場合は大抵新宿が起点になる。
アクセスする方面によっては快速や特急が出ている事もあるので電車の時間はしっかり調べておきたい。
ちなみに、行先や時間帯によっては出発前に結構な人が並ぶことがあるので乗りたい電車の出発時間ギリギリだと座れない……と言うより朝の通勤電車の様な状態になる場合がある。
多少時間に余裕を持って移動したい。
乗り継ぎの為、青梅駅で下車。
この辺りまではめったな事では来ないのでちょっとしたお出かけ感があり、気分が盛り上がる。
登山を「めったな事」に入れて良いのか自分で書きながらも疑問ではある。
駅のホームにレトロな駅舎があり、乗り継ぎの間の下車時間とは言え楽しく過ごせる。
当日は天気も快晴で降水確率0%の登山日和。
文字通り雲ひとつ無い空に久しぶりの縦走への期待も高まる。
青梅駅から20分程で、今回の起点となる軍畑駅へ到着。
登山とは関係無いが軍畑と書いて「いくさばた」と言う読み方が非常にかっこいい。
駅の降り口から既に高水三山への歓迎ムードである。
ちなみに登山口はここから30分程歩いた先のお寺を過ぎた辺りにある。
駅からすぐに登れると思って油断していると不意打ちを食らうので注意したい。
時刻は朝の9時、高水三山縦走へ行ってきます!
軍畑駅~高源寺~高水山へ
駅から出て一般道脇を歩きながら第一チェックポイントである高源寺を目指す。
朝と言う事もあり、車の通りも少ない。
同じ駅で降りて、おそらく目的地もゴールの駅も同じであろうハイカーの人と着かず離れずの距離を歩いていく。
なんの変哲も無い道だが横を川が流れて清涼感がある。
ゆるーい上り坂をゆっくり、ゆっくり登っていく。
途中に野菜の無人直売所があったりして、ちょっと懐かしい気分になる。
途中いくつか分岐する箇所があるので案内板や地図、パンフレット等を確認しながら高源寺を目指す。
30分程で高源寺に到着、ここから少し進んだ所に登山口があり本格的な登山が始まる。
ここから高水山山頂付近までトレイが無いので、ちょっとでも怪しいなと思えばしっかりお花を摘んでおきたい。
砂防ダムの横を抜けてずんずん進んでいく。
日が登ってきて日差しが熱くなってくるが、木が光を遮ってくれるので思いのほか快適に進める。
時折り、分岐するポイントがあるが案内番もしっかり設置されている。
今回は3つの山々を制覇する旅なので岩茸石山2.7kmと表示されてもそこはまだ道半ば…。
先は長いのである。
先の長さにちょっとうんざりしながらさらに進む。
さっきの場所から600m程進む。
街中ならまったく問題無い距離だけど、山道となると訳が違う。
ただ、それほど悪路でも無いのでサクサク進んでいく。
杉の木が大量に植林されていて、春先に来ると花粉症の人は地獄になるんじゃないだろかと思いながら更に前進。
山が広葉樹じゃなくて針葉樹ばっかりになるのは環境面で良い事・悪い事もあると思うが等間隔で一斉に伸びている杉の木は見ていて気持ちが良い。
山頂前のチェックポイントである常福院に到着。
ここ自体は山頂へ至る途中の道なので写真左奥から先へ進む。
ちなみにここが高水三山の登山中は最後のトイレになる。
あとはゴール地点である御嶽駅までトイレが無いので、ここで最後のお花を摘んでおいた方が良い。
常福院の前には魔除けと言うにはあまりにラブリーな狛犬がお堂の脇に鎮座してる。
10時45分高水山山頂到着。
解かってはいたけど展望が悪い、と言うか一切無いのでここすら通過する為のチェックポイントに過ぎない。
岩茸石山山頂での昼飯を目指してもりもり進む。
高水山~岩茸石山~ランチタイム
高水山から岩茸石山へのアクセスは縦走と言う事もあって下り坂半分、横ばいの道半分と言った所だ。
最後に岩茸石山山頂へ登る際に思い出した様に岩場と急なアップが出てくる。
そこを乗り切れば今回の最高峰&ランチポイントの岩茸石山山頂である。
時間にして30分程での到着だ。
流石に今回の中で一番の標高があるので見晴らしもかなり良い。
写真では伝えきれないが解放感があるのでとても気持ち良い。
時間帯も11時30分頃とちょうどいい時間帯なのでここで大休憩を取る。
個人的には山の昼食は11時~11時30分位から始めても良いと思う。
15時~16時に下山完了を目指したいので逆算するとこの位の時間には昼食を取りたい。
山では早出・早飯・早帰りを心掛けて、暗くなる前はもちろん、夕方の気配がする前にはゴール地点に到着しておきたい。
それはそれとして昼飯。
今日はカラアゲと棒ラーメン、おにぎり。
カラアゲは晩御飯の残りだが、フライパンで再加熱すると意外とカラっとして美味しく頂ける。
棒ラーメンは去年のラスト登山でコンパクト、調理しやすい、旨いと大活躍だったので続投である。
更に〆としてコーヒーをドリップしてからの一服。
休憩完了、後半戦も頑張ります!
ランチタイム~惣岳山~下山
約1時間の大休憩で荷物の整理、足回りのメンテナンスを終え後半戦へ。
食料品&水が無くなり、大幅な軽量化となる。
当たり前の事ながら昼食後にすげー軽くなったリュックがちょっぴり嬉しい。
またもや杉の道をてくてく歩て行く。
平坦な道なので「登山」というよりも「てくてく」の方が似合っている。
多少、急な下り坂があるものの、基本的には平坦で昼食後の腹ごなしに丁度良い。
ただ惣岳山山頂付近へのアクセスに急な斜面、と言うよりほぼ崖、むしろ絶壁の登坂があるのでお気楽ムードではいられない。
こう言ったアクティビティがあるので登山の際は手袋を装備しておきたい。
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ちょっとしたアクティビティを経て惣岳山山頂に到着。
こちらも高水山と同様山頂と言うには広場とお堂があるのみで見晴らしは寂しい限り。
場所自体は広いので小休憩を取り、下山へ向けて気合いを入れる。
惣岳山から御嶽駅までは、ゆっくりと下って行けば大きな問題は無いが、登りよりも下りの方が態勢を崩すと事故になりやすいので注意が必要なのである。
大よそ1時間程度で今回のゴールである御嶽駅が見えてくる。
15時30分、ゴール地点の御嶽駅に到着、お疲れ様でした!
御嶽山にケーブルカー無しで登った時も思ったけど、御嶽駅に到着した時の安心感たるや!
高尾山と違って都内から少々離れているので適度な時間に駅に到着しないと帰りがひどい事になる。
東京駅への直通電車も止まるので、都内在住の方は是非とも下山時間を合わせて利用したい。
新宿で降りてお酒で登山の疲れを癒すも良し、東京までうたた寝しながら帰るも良し。
いずれにしても運動したあとの美味しい晩御飯を十二分に堪能したい。
ぶっちゃけ、登山する目的の大半は山頂と下山後の食事を美味しくいただく為である。
空腹は最大の調味料、美味しい晩御飯で英気を養って次なる山に備えたい。
高水三山を登ってみて
高水山山頂までは、視界が開ける場所も多いが天気が良いと直射日光に晒されるので日焼け対策と体力を消耗しないようにしたい。
また、高水山以降は御嶽駅までトイレが無い。
登っていくペース次第だが、数時間はトイレに行けなくなるので注意が必要だ。
高水山から岩茸石山までは比較的距離も短く、木々の隙間から開けた景色も見えるので気持ちよく進む事が出来る。
おそらく昼食をとってから行くことになるであろう惣岳山までは比較的平坦ながら急な斜面や短い鎖場もあるので、自信が無ければトレッキングポールを片付けて手を使って下りた方が良い。
その為にも特に手袋は装備しておいて損は無い。
同様に御嵩駅までの下りも所々、急な斜面があるので適宜手を使ったりしながら最後まで気を抜かずに下山したい。
高尾山や筑波山に比べると難易度は高いが、その分人も少なく自分のペースで登る事が出来る。
また標高800m弱とはいえ、岩茸石山の山頂から見える景色は登山の疲れを吹き飛ばしてくれる。
低山とは言え、休憩も含めて5~6時間程度掛かる縦走なので登って、下って、また登ってとアップダウンもある。
体力と相談しながら自分のペースを守れば最後まで楽しく登山が出来る山だと思う。
ランニングでスタミナを維持しつつ、また他の山にも登ってみたい。
それでは、また。