コラム

犬・猫の去勢手術

初めてペットを飼うときには、新しい家族が増えた喜びと背筋が伸びるような責任を感じるものですよね。縁があって我が家に来てくれたペットですから、人間と同じように幸せな暮らしを分かち合いたいという方も多いでしょう。やはり人間にも動物にも楽しくて充実した日々を送るために必要なのは、「健康」です。どんなに気をつけて生活していても、病気はふいに私たちに、そしてペットたちにも、降りかかってきます。病気にかかるリスクを少しでも減らす方法があれば、飼い主として検討してみたいと思いませんか?その方法として知っておきたいのが去勢手術と保険についてです。「どこも悪くないのに手術はかわいそう…」「去勢手術は保険で費用はカバーできないの?」など、ペットを飼うに当たって気になるポイントについてまとめてみました。

犬・猫の去勢手術

★去勢手術はどうしてするの?

去勢手術がペットに与える影響とはどんなものなのでしょうか。去勢すると温厚な性格になり、発情期特有の問題行動の抑止になります。個体差はありますが、ホルモンバランスが変わり、去勢前よりも飼いやすくなったという方が多い傾向にあります。目に見えないメリットとして最も大きいのが病気の予防です。オスなら前立腺肥大症や会陰ヘルニア、メスなら子宮蓄膿症や乳腺腫瘍といった再発の可能性が高い深刻になりがちな病気を避けることができるのです。
また、望まれない子猫・子犬を増やさないためにも去勢は必要なことです。家の外で飼っている犬や猫の場合、ある日突然赤ちゃんが生まれていたという事態が起きることもあります。まだ赤ちゃんを里子に出す先が見つかれば良いですが、面倒を見る余裕がないために最終的には保健所に引き取られるケースも、残念ながら後を絶ちません。飼い主が責任を持って去勢手術をしていれば、このような不幸なケースは確実に回避できます。

★適切な手術時期

ペットショップからペットを購入した方の中には、ショップから動物病院の受診を勧められた方も多いのではないでしょうか。フィラリア対策や法律で定められている狂犬病の予防接種などのためにも、かかりつけの動物病院の存在はとても大きなものです。そして、初めての受診の時に必ずといって良いほど質問されるのが去勢手術についてです。犬も猫も医学的には手術をするのに明確に適切な時期がある訳ではありません。一部では若くて元気な6歳程度までにという意見もあるようですが、動物病院でも飼い主さんの事情に合わせることが多いようです。ただ、ペット保険への加入を考えているのであれば、早いうちに去勢しておく方がお得になるケースがあります。病気になるリスクが低くなると認められるため、数パーセントですが保険料が安くなるプランもあるのです。もちろん去勢手術をしていても防げない病気はたくさんありますが、去勢手術をした上で若いうちに保険に加入すれば保険料も割安になり、月々の経済的負担の軽減にもなります。

★注意!去勢手術はペット保険の対象外

最近では犬や猫の医療も人間と同じように進化し続けています。もしペットが病気になってしまっても、ペット保険に加入していれば経済的な負担を抑えた上で高度な治療を受けることができるでしょう。しかしながら、手術といっても病気治療に関係のない手術はペット保険の対象外になるため、すべて実費で払わなければなりません。あくまでも保険は加入してから発生した病気やけがに適用されるものだということを覚えておきましょう。とはいえ、去勢手術の費用は犬も猫も数万円程度でできます。この金額を妥当かどうか判断するのは飼い主の判断ですが、一般的には繁殖の予定がないなら去勢しておきましょうという獣医師が多いようです。ペットの医療費は大きな病気をすると、週に一回の治療でも数万円以上になることも当たり前のようにあります。去勢で病気のリスクを減らし、加えてペット保険に加入しておけば、ペットにとっても飼い主にとっても安心の未来につながるのではないでしょうか。
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