2007-08-01 マスコミの認識不足について
■[動物・自然] マスコミの認識不足について
小型野生ほ乳類に素手でさわると、マダニやノミからリケッチアに感染するおそれがあります。
http://www1.kcn.ne.jp/~k_mayo/zoonosis%20control/zoonosis4.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%81%E3%82%A2
「ヒマネタ」が動物を殺す
この前アザラシの記事で、「野生動物には餌をやらないのがルール」と書いたばかりの新聞が、
今度はこのような記事を載せています。
新聞に肯定的な形で載るということは、「どんどんやっていい」と世間は思います。
野生動物への直接接触で餌をやることをこのような形で奨励するなど、マスコミがしていいこととは思いません。
個人の楽しみなど、このような形で新聞に載せる必要はないと思います。もしやめようと思ってもこれでは引っ込みがつかないでしょう。それどころか、まねをする人がどんどん増えますよ。
このようなことの積み重ねが、先日のアザラシのトラブルを招いているとは思いませんか?
知床ではヒグマに餌をやっている観光客がいるのですよ!
もう少し良識を持っていただけないでしょうか?十勝毎日新聞さん。
記者さんよりは編集といったらいいんですか?デスクといったらいいんですか?そっちに問題を感じます。
大新聞だけでなく、地方紙にも、イヤ、地方紙こそ「科学部」が必要だと思いますよ。
絶滅を防ぐとか、生態を調べるとか、公共的に位置づけられたものならば、コントロールが効きますし、餌付けの意義があります。
しかし、そうではない「個人の楽しみ」を取り上げて「善行」とするならば、もしそれが動物に問題があるとわかったときには「悪行」となるリスクをその方に負わせることになります。
野生の動物にとって、このような餌付けはなんの意味もありません。人間側にだけ意味があります。「お腹がすいたときにやってくる」というのも、人間側の決めつけにすぎません。
私の身近に
「餌付けが原因でリスが死んでもいいからリスに餌をあげたい」
というお年寄りが実際にいらっしゃいます。その台詞を、その原因で実際に死んだリスを目の前にして言えるのです。その方の家の前では実際に年間3頭ほどのリスの交通事故があります。
でも、「餌付けはやめたくない」とその方はおっしゃいました。
このような餌付けは「依存症」なのではないかと思い始めています。
「餌付け」はアシ抜けできない「麻薬」のような存在なのでしょうか。