安倍晋三首相(自民党総裁)は8日、来月の参院選に向けた全国遊説を山梨県からスタートし、JR甲府駅前で、「第一声」を行った。
消費税増税の再延期に理解を求めるとともに、共産党などと野党共闘を展開する民進党を「こんな勢力にこんな勢力に子どもたちの未来を託していいのか。絶対に負けるわけにいかない」と、激しい調子で批判した。
首相は、「アベノミクスはまだ道半ばだ。ギアをアップして、エンジンをフル回転させる必要がある」とした上で、「デフレから脱却するため、来年4月の消費税2%アップを延期することにした。しっかりアベノミクスに拍車をかけ、強い強い経済をつくる」と、増税延期に理解を求めた。触れた時間は短かった。「ロケットが成層圏を脱するには、スピードが必要。我々もそのスピードを獲得して、(デフレという)成層圏から脱出するよう、力強い速度を得ていきたい」とも訴えた。
一方、旧民主党政権時代に比べ、安倍政権が経済、雇用の状況を好転させたと、国会審議同様の自画自賛を展開。その上で、民進党に対し「彼らは批判はするが、自分たちのやっていたことは、棚に思いっきり挙げている」「みなさん、批判ばかりしても何も生まれないし、結果を出すことは出来ない」と批判した。