韓国の自動運転車開発、ドイツ・米国に3-4年遅れ

■出遅れる韓国の自動運転車開発

 しかし、専門家は韓国の自動運転技術がドイツ、米国などに比べ、3-4年遅れていると指摘した。大林大自動車学科のキム・ピルス教授は「韓国企業が『純血主義』を強調する余り、情報通信技術大国でありながら、重要技術で能力がかなり遅れている。ドイツは自動運転など未来カーに年間40兆ウォン(約3兆7,000億円)を投資しているが、韓国は6兆ウォンしか投資しておらず、その差がもろに表れた」と指摘した。

 特に諸外国は自動運転車に対応し、制度の見直しも行った。全世界の道路が自動運転車の巨大な実験場と化しているとも言われるほどだ。

 中国は最近、上海市に面積がソウル・汝矣島の3分の2ある自動運転車専用実験場を設けた。英ロンドンには今夏から無人バスが登場し、中国安徽省では無人バスが試験運行に入っている。

 無人タクシーも近くお目見えする。自動運転車のスタートアップ企業であるニュートノミーは、今夏にシンガポールで自動運転仕様のタクシーを発表することを目標として、1600万ドル(約17億1000万円)の資金を調達した。同社は2018年にシンガポールで実用化を目指す。

 欧州ではトラックが国境を越え、自動走行を行う実験も行われている。4月にはオランダ政府の主導でスウェーデン、ドイツ、ベルギーから出発したトラックが自動運転技術でオランダの港湾都市ロッテルダムに向かう実験が行われた。米国は伝統ある自動車メーカーだけでなく、IT企業のグーグル、アップルまで参入し、自動運転車の累計走行距離が既に320万キロメートルを超えた。

 市場調査会社ナビガント・リサーチは、2035年には自動車販売台数の75%を自動運転車が占めると予想した。産業研究院のイ・ハング上級研究委員は「今からでも韓国政府がしっかり司令塔の役割を果たし、自動車関連企業、研究機関、大学の力を結集し、開発に積極的に参入しなければ、今後追い上げ自体が不可能になる」と警告した。

辛殷珍(シン・ウンジン)記者
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