韓国の自動運転車開発、ドイツ・米国に3-4年遅れ

 韓国のソウルと釜山を結ぶ京釜高速道路の新葛JCT。釜山方向の下り車線を走る赤の現代ソナタの運転席では、自動車部品大手、現代モービス知能型車両研究チームのイ・ジョンヒ責任研究員(39)が座っていたが、ハンドルには手を触れず、前をじっと見ていた。前方に別の車が割り込んできたが、ソナタは自らの判断で減速した。

 現代自動車、ソウル大の研究チームに続き、現代モービスも自動運転車の走行テストを開始し、韓国も本格的に自動運転車時代を迎えつつある。しかし、既に300万キロメートル以上を走行した自動運転車を保有する米国、無人バスの試験運行まで行う中国、英国などに比べれば、韓国はよちよち歩きだ。2035年には自動車市場自体が自動運転車に変わると予想されるため、韓国自動車業界は急がなければ淘汰(とうた)されるのではないかとの指摘も聞かれる。

■現代モービス、部品業界初の臨時走行許可

 現代モービスは現在開発中の自動運転システムの公道での性能検証を行うため、5月19日に国土交通部(省に相当)から臨時の走行許可証とナンバープレートの発給を受けた。現代モービスは自動運転技術を採用したソナタを使い、政府がテスト走行区域として指定した高速道路、国道など320キロメートルの区間でテストを行う計画だ。

 車両には人の目に代わり、車の周囲にある物を感知し、走行に必要な情報を提供するレーダー5台、前方カメラ1台を搭載している。現代自動車は2010年に「ツーソンix」で自動運転仕様車を発表し、昨年11月には韓国の自動車業界では初めて、米ネバダ州の高速道路での自動走行免許を獲得した。

辛殷珍(シン・ウンジン)記者
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