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4K解像度の27インチから15.6インチのモバイルタイプまで,USB Type-C接続対応ディスプレイをまとめてレポート
本稿では,そんな両社のディスプレイ新製品から,USB Type-C接続に対応したものをまとめて紹介したい。
USB 3.1 Type-C接続の4K解像度ディスプレイが登場
USB Type-C接続のディスプレイで注目を集めていたのは,3840×2160ドットのいわゆる4K解像度に対応する製品であった。ASUSの「Designo MX27UC」(以下,MX27UC)は,そうした1台である。発売は2016年第3四半期の予定で。価格は未定だ。
このMX27UCは,HDMI 2.0やDisplayPort 1.2接続による4K/60Hzの表示に対応するのに加えて,USB 3.1 Type-C接続での4K/60Hz表示にも対応するという製品である。といっても,これはUSB 2.0/3.0時代の,いわゆるUSBディスプレイとは違う。USB 3.1 Type-C接続による4K/60Hz表示時は,USB 3.1 Type-CケーブルでDisplayPortの信号を伝送する「DisplayPort Alternate Mode」を利用しているのだ。
DisplayPort Alternate Modeに対応するUSB 3.1 Type-Cデバイスやケーブルでは,DisplayPortの映像信号と同時にUSB 3.1のデータ信号も送れるので,
いわばUSB 3.1 Type-Cの利便性をフル体現したようなディスプレイというわけである。
3W+3Wのステレオスピーカーも内蔵する。大出力とはいえないが,Bang & Olufsen ICEpowerとASUSの共同開発によるサウンド技術に対応しているのが特徴であるという。
対するAcerも,ほぼ同スペックのディスプレイ「H277HK(WITH Type-C)」(以下,H277HK)を発表している。
27インチサイズの4K解像度で,sRGBカバー率100%のIPS方式液晶パネルを採用と,ディスプレイとしての基本はまったく同等。ノートPCをUSB 3.1 Type-Cで接続しているときには,ノートPCに対する給電が可能なのも同じだ。今後の4K液晶ディスプレイでは,こうした多彩な接続に対応する製品が増えていくのかもしれない。
2560×1440ドットディスプレイにもUSB Type-C対応モデルが登場
USB Type-C対応製品は,4K解像度ディスプレイだけに留まらない。
Acerは27インチサイズで解像度2560×1440ドットのUSB Type-C接続対応液晶ディスプレイを2製品発表している。
1製品めは,IPS方式の液晶パネルを採用し,色域sRGBカバー率100%を謳う「BE270U(With Type-C)」(以下,BE270U)だ。2016年8月発売予定で,価格は未定とのこと。
DisplayPort Alternate Modeを利用したUSB 3.1 Type-C接続が可能で,USB Power Deliveryにも対応する。
Acerブースの担当者によれば,上下左右のベゼル幅が等しい狭額縁を実現しているのがデザイン面の特徴とのこと。同じディスプレイを複数台並べたマルチディスプレイ構成時の美観を強調していた。
2製品めの「H277HU(WITH Type-C)」(以下,H277HU)は,BE270Uとほぼ同スペックを備えつつ,狭額縁や縦回転機能を省いた製品だ。液晶パネルはIPS方式だが,色域はとくにアピールしていないなど,BE270Uの廉価版といった位置付けにある。2016年第3四半期の発売予定で,こちらも価格は未定だ。
薄く軽くなった新型モバイル液晶ディスプレイも登場
ASUSは,そうしたモバイルディスプレイという製品ジャンルに力を入れているメーカーだ。たとえば2016年3月には,USB Type-C接続に対応した「MB169C+」を発売している。
そんなASUSが今回発表した新製品が,「ZenView」というディスプレイだ。2016年内発売の予定で,価格は未定。
このZenView,画面サイズは15.6インチで,薄さはわずか8mmという極薄デザインを採用。重量は非公開となっていたが,手に持った感じではかなり軽量であった。画面サイズが同じMB169C+が重量約800gなので,それと同等以下になるだろう。
画面解像度は1920×1080ドットで,液晶の方式は未公表。接続はUSB Type-Cのみで,HDMIなどには対応しない。そのため接続可能なPCも,USB Type-C搭載製品に限定されるのは致し方ないところか。
USB Type-C接続という特徴を利用し,ホストPCにディスプレイが横置きか縦置きかといった状態を伝えて,画面表示の縦横を自動で切り換えられるようになっているのも特徴だ。
さらに,本体右下にある孔にペンや鉛筆を差し込むことで,簡易スタンド代わりにするという特許出願中の機能もあるそうだ。アイデアとしてはかなり面白い。
ASUSのCOMPUTEX TAIPEI 2016特設ページ(英語)
Acer 日本語公式Webサイト
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