盗んだ高級チェロ、転売できずに途方に暮れた52歳男が…

1300万円超のチェロ盗んだ52歳タクシー運転手、持ち主に返そうとして検挙

 1億ウォン(約910万円)以上もするチェロを盗んだタクシー運転手が、チェロを処分できず、持ち主に返そうとして、警察に検挙された。

 ソウル城東警察署は、先月17日午前2時45分ごろ、ソウル市城東区の飲食店前で、同市内の音楽大学の大学院生Pさん(25)=女性=が所有するチェロを盗んだ疑いで、タクシー運転手L容疑者(52)を書類送検した、と10日発表した。L容疑者はPさんがトイレに行った隙に、壁に立てかけていたチェロの入ったかばんを自分のタクシーのトランクに入れ、走り去った疑いが持たれている。

 このチェロは、「ストラディバリウス」や「アマティ」とともに、イタリアで最高の弦楽器製作者とされる「グァルネリ」によって1780年に製作されたもので、価格は1億5000万ウォン(約1370万円)もする名器だ。チェロの入っていたかばんも200万ウォン(約18万円)するという。

 L容疑者は当初、盗んだチェロを転売しようとしたが、所有権を有しているという証拠がなければ売ることができないと知り、犯行から3日後に持ち主に返そうと考えた。

 L容疑者はかばんに書かれていたPさんの指導教授の連絡先に電話をかけ、「チェロを拾った」と称して5万ウォン(約4600円)の報奨金を受け取ることにし、先月20日に約束の場所に行ったところ、警察に取り押さえられた。L容疑者は「チェロは拾ったものだ」と主張したが、犯行の場面が映った監視カメラの映像を見せられ、犯行を認めたという。

チェ・ジュヨン記者
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