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 今年90歳の「卒寿」を迎えた英国のエリザベス女王の公式誕生日に合わせて10日、恒例の大英帝国勲章の受章者が発表された。23日に行われる欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を前に、離脱派から、「残留支持者が多数含まれている」としてキャメロン政権を批判する声が上がった。

 英PA通信などによると、離脱派は、今年の受章者約1千人の中にEU残留支持を表明した企業幹部や大口献金者ら22人が含まれていると指摘。離脱派団体幹部のジゼラ・スチュアート下院議員は「キャメロン首相はこれまでも、あらゆる権限を使って人々にEU残留を支持させようとしてきたが、勲章制度の乱用は最低だ」と非難した。

 英政府報道官は「受章者は独立した委員会が選考しており、実績に応じて政治的志向に関係なく選ばれる」と説明した。