【6月11日 AFP】太陽エネルギーのみでの世界一周飛行に挑戦している次世代ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2(Si2)」は米国内の最終航程に近付いた11日、ニューヨーク(New York)の「自由の女神像(Statue of Liberty)」付近を飛行した。

 スイス人操縦士のアンドレ・ボルシュベルク(Andre Borschberg)氏は、眼下の夜空に自由の女神像がライトアップされる様子をライブ配信で見て「信じられないくらい見事。夢のようだ」と声を上げた。

 Si2は現地時間10日午前0時(日本時間同午後1時)少し前に米ペンシルバニア(Pennsylvania)州のリーハイバレー空港(Lehigh Valley Airport)を離陸し、3時間足らずでニューヨーク港(New York Harbor)に到達した。同港内の船に備え付けられた複数のカメラが、ベラザノ橋(Verrazano Bridge)の上から自由の女神像の方向へ飛んでいくSi2を捉えていた。

 ボルシュベルク氏はニューヨークに近付きながら、自由の女神像で米国横断飛行を終えることは「私にとって非常に強烈な瞬間だ」と述べ、自由の女神像は「冒険の自由、革新的なことを行う自由の象徴」だと語った。

 Si2は低空飛行をした後、マンハッタン(Manhattan)の摩天楼が描くスカイラインの上空を飛び、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港(John F. Kennedy International Airport)に現地時間11日午前5時ごろ(日本時間同午後6時ごろ)に着陸する予定。

 Si2は、2015年3月9日にアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ(Abu Dhabi)を出発し、アジアと太平洋を横断して米国まで飛行してきた。(c)AFP